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数値に弱いサラリーマンの少額株式投資

米国株式、投資信託、日々の生活などを学んでいきたいです。






【つみたてNISA】 三井住友信託銀行 バランス型が3種類。インデックス型が3種類。各ファンドは、特徴が明確であり、顧客の要求にあうによく考えられたファンド構成。

三井住友信託銀行のつみたてNISA

 

 

 

三井住友信託銀行のつみたてNISAの特徴

 

バランスファンドを3種類、株式型を3種類そろえる、三井住友信託銀行は、銀行らしいファンドの選択です。

 

 

1  バランス型

 

 商品名称 SMT世界経済インデックス・オープン(債券シフト型)株式25%、債券75% 世界経済インデックスファンド(株式50%、債券50%) SMT 世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)株式75%、債券25%
       
 運用会社 三井住友トラストアセットマネジメント 三井住友トラストアセットマネジメント 三井住友トラストアセットマネジメント
商品分類  外資産複合型 外資産複合型 外資産複合型
商品説明 株式25%、債券75% 株式50%、債券50% 株式75%、債券25%
購入時手数料  なし  なし  なし
 信託報酬(税込)% 0.486 0.540 0.594
ベンチマーク  なし なし なし
純資産(億円) 7.0 581.3 15.9
 基準価額(2018/9/13) 9888 22008 10457
設定  2017/8/25 2009/1/16 2017/8/25
方式  ファミリーファンド ファミリーファンド ファミリーファンド
特徴 

基本組み入れ比率は、地域別(日本、先進国、新興国)のGDP総額の比率に基づき決定する。基本資産配分は、株式25%、債券75%とし、年1回見直す

基本組み入れ比率は、地域別(日本、先進国、新興国)のGDP総額の比率に基づき決定する。基本資産配分は、株式50%、債券50%とし、年1回見直す 基本組み入れ比率は、地域別(日本、先進国、新興国)のGDP総額の比率に基づき決定する。基本資産配分は、株式75%、債券25%とし、年1回見直す
リターン(2018/8/31時点)       
 6ヶ月 ▲2.58 ▲0.47 ▲0.43
1年 ▲1.53 2.83 5.27
3年(年率) 11.13
5年(年率) 不明
設定来 ▲0.48 123.11 6.38
分配金  なし  60円(設定来合計) なし

 

 

世界経済インデックスファンド

 

 

www.usa-stocks.com

  

 

 

(まとめ)SMT世界経済インデックス・オープン

 SMT世界経済インデックス・オープン(債券シフト型)

 SMT世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)

 

ファンドの目的

 

国内、先進国及び新興国の株式(DR(預託証券)を含みます)並びに債券に分散投資することでリスクの低減をはかり、投資信託財産の中長期な成長を目指します。

 

ファンドの特色

 

特色1

世界の株式及び債券に分散投資し、ファミリーファンド方式で運用を行ないます。

・世界の株式および債券に分散投資を行うことで、リスクの低減に努めます。

・各マザーファンドは各投資対象市場の代表的な指数(インデックス)への連動を目指す運用を行ないます。

・原則として、為替ヘッジは行ないません。

 

特色2

世界経済全体の発展を享受します。

・基本組入比率は、地域別(日本、先進国、新興国)のGDP国内総生産)総額の比率に基づき決定します。

 年1回地域別構成比の見直しを行ないます。

 

 ファンドの地域別構成比

 

世界経済インデックスファンドの地域別資産構成比の図解

 

 

マザーファンドの採用指数一覧(紹介)

 

  投資対象   採用指数
国内株式 TOPIX東証株価指数
国内債券 NOMURA-BPI総合
先進国株式 MSCIコクサイ・インデックス(円ベース)
先進国債 シティ世界国債インデックス(除く日本、円ベース)
5 新興国株式 MSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース)
新興国債券 JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックスーエマージング・マーケッツ・グローバル・ディバーシファイド(円換算ベース)

  

・マザーファンドの詳細な説明は、下部にまとめています。

 

 

ファンドの特色

 

SMT世界経済インデックス・オープン(債券シフト型)

 

SMT 世界経済インデックスファンド(債券シフト型)の地域別、資産別の投資配分の割合の円グラフ

債券シフト型(基本組入比率) 

 

  債券  合計75%
国内債券  4.5 
2  先進国債券  41.25 
3  新興国債券  29.25 
  株式 合計25%
4  国内株式  1.5 
5  先進国株式  13.75 
6  新興国株式  9.75 

 

 組入上位10ヵ国(2017年12月29日)

1 米国:26.52%

2 日本:6.76%

3 フランス:4.75%

4 イタリア:4.10%

5 英国:3.89%

6 ブラジル:3.66%

7 南アフリカ:3.59%

8 ドイツ;3.51%

9 メキシコ:3.26%

10 インドネシア:3.14%

 

組入上位10通貨(2017年12月29日)

1 米国ドル:27.50%

2 ユーロ:18.22%

3 日本円:8.88%

4 英国ポンド:3.81%

5 ブラジル・レアル:3.49%

6 南アフリカ・ランド:3.48%

7 メキシコ・ペソ:3.23%

8 ポーランド・ズロチ:3.03%

9 インドネシア・ルピア:2.99%

10 タイ・バーツ:2.48%

 

 

SMT世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)

 

SMT 世界経済インデックスファンド(株式シフト型)の地域別、資産別の投資配分の割合の円グラフ

 

株式シフト型(基本組入比率)

 

 

  債券  合計25%
国内債券  1.5
2  先進国債券  13.75 
3  新興国債券  9.75
  株式 合計75%
4  国内株式  4.5
5  先進国株式  41.25
6  新興国株式  29.25

 

 

組入上位10ヵ国(2017年12月29日)

1 米国:32.89%

2 日本:6.84%

3 ケイマン島:4.70%

4 韓国:4.55%

5 英国:3.91%

6 台湾:3.26%

7 フランス:3.09%

8 ブラジル:2.97%

9 南アフリカ:2.96%

10 中国:2.78%

 

組入上位10通貨

1 米国ドル:36.51%

2 ユーロ:10.78%

3 日本円:8.01%

4 香港ドル:6.82%

5 韓国ウォン:4.38%

6 英国ポンド:3.87%

7 台湾ドル:3.18%

8 南アフリカ・ランド:2.90%

9 ブラジル・レアル:2.86%

10 インド・ルピー:2.48%

 

 

マザーファンド

 国内株式:TOPIX東証株価指数

 国内債券:NOMURA-BPI総合

 先進国株式:MSCIコクサイ・インデックス(円ベース)

 先進国債券:シティ世界国債インデックス(除く日本、円ベース)

 新興国株式:MSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース)

 新興国債券:JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックスーエマージング・マーケッツ・グローバル・ディバーシファイド(円換算ベース)

 

1 国内株式インデックスマザーファンド

1 組入上位10業種

 1 電気機器:13.69%

 2 輸送用機器:8.91%

 3 銀行業:7.52%

 4 情報・通信業:7.28%

 5 化学:7.25%

 6 機械:5.65%

 7 卸売業:4.71%

 8 小売業:4.71%

 9 食料品:4.46%

 10 医薬品:4.40%

 

2 組入上位10銘柄

 1 トヨタ自動車:3.34%

 2 三菱UFJフィナンシャル・グループ:2.19%

 3 ソフトバンクグループ:1.51%

 4 日本電信電話:1.42%

 5 三井住友フィナンシャルグループ:1.38%

 6 本田技研工業:1.32%

 7 ソニー:1.29%

 8 キーエンス:1.18%

 9 みずほフィナンシャルグループ:1.04%

 10 ファナック:0.98%

 組入銘柄:1989銘柄

 

 

2 国内債券インデックスマザーファンド

1 特性値

 残存年数:9.49年

 修正デュレーション:8.95%

 最終利回り:0.14%

 銘柄数:770

 

2 種類別構成比

1 国債:82.99%

2 地方債:6.50%

3 政府保証債:2.77%

4 金融債:0.62%

5 事業債:5.31%

6 円建外債:0.48%

7 MBS:1.24%

8 ABS:0.09%

 

3 外国株式インデックスマザーファンド

1 組入上位10ヵ国

 1 米国:65.52%

 2 英国:7.17%

 3 フランス:4.22%

 4 ドイツ:4.00%

 5 カナダ:3.86%

 6 スイス:3.27%

 7 オーストラリア:2.83%

 8 オランダ:1.43%

 9 香港:1.35%

 10 スペイン:1.32%

 

2 組入上位10業種

 1 ソフトウェア・サービス:10.28%

 2 銀行:9.77%

 3 医薬品、バイオテクノロジー・ライフサイエンス:8.08%

 4 資本財:7.53%

 5 エネルギー:6.82%

 6 食品・飲料・タバコ:5.34%

 7 素材:5.10%

 8 各種金融:4.71%

 9 保険:4.16%

 10 ヘルスケア機器・サービス:4.14%

 

3 組入上位10銘柄(上位10銘柄は全て米国株)

 1 アップル:2.32%

 2 マイクロソフト:1.65%

 3 アマゾンドットコム:1.27%

 4 フェイスブックーA:1.11%

 5 JPモルガン チェース:0.99%

 6 ジョンソンエンドジョンソン:0.99%

 7 エクソン モービル:0.93%

 8 アルファベット(グーグル)ーC:0.86%

 9 アルファベット(グーグル)ーA:0.82%

 10 バンクオブアメリカ:0.78%

 

4 外国債券インデックスマザーファンド

 

1 特性値

 直接利回り:2.40%

 最終利回り:1.50%

 残存年数:8.53%

 修正デュレーション:7.14%

 銘柄数:665

 

2 組入上位10ヵ国

 1 米国:42.91%

 2 フランス:10.30%

 3 イタリア:9.82%

 4 ドイツ:7.30%

 5 英国:7.15%

 6 スペイン:5.89%

 7 ベルギー:2.60%

 8 オランダ:2.25%

 9 オーストラリア:2.20%

 10 カナダ:2.18%

 

5 新興国株式インデックスマザーファンド

1 組入上位10ヵ国

 1 ケイマン島:15.46%

 2 韓国:14.96%

 3 台湾:10.71%

 4 中国:9.14%

 5 インド:8.47%

 6 南アフリカ:6.64%

 7 ブラジル:6.62%

 8 香港:3.25%

 9 ロシア:3.20%

 10 メキシコ:2.79%

 

2 組入上位10通貨

 1 香港ドル:21.37%

 2 韓国ウォン:14.96%

 3 米国ドル:10.97%

 4 台湾ドル:10.87%

 5 インド・ルピー:8.47%

 6 南アフリカ・ランド:6.78%

 7 ブラジル・レアル:6.62%

 8 メキシコ・ペソ:2.79%

 9 マレーシア・リンギット:2.18%

 10 タイ・バーツ:2.17%

 

3 組入上位10業種

 1 銀行:17.05%

 2 ソフトウェア・サービス:13.81%

 3 テクノロジー・ハードウェアおよび機器:8.62%

 4 素材:7.39%

 5 エネルギー:6.86%

 6 半導体半導体製造装置:5.39%

 7 電気通信サービス:4.75%

 8 保険:3.71%

 9 食品、飲料、タバコ:3.60%

 10 資本財:3.52%

 

4 組入上位10銘柄

 1 テンセントホールディングス(ケイマン島):5.29%

 2 サムスン電子(韓国):4.18%

 3 アリババ(ケイマン島):3.50%

 4 台湾セミコンダクタ(台湾):3.32%

 5 ナスパース(南アフリカ):2.18%

 6 中国建設銀行(中国):1.36%

 7 バイドゥ百度)(ケイマン島):1.14%

 8 チャイナモバイル(香港):1.09%

 9 産業商業銀行(中国):1.07%

 10 ピンアン(平安)保険(中国):1.00%

 

6 新興国債券インデックス・マザーファンド

1 特性値

 直接利回り:5.80%

 最終利回り:5.66%

 残存年数:7.28年

 修正デュレーション:4.96年

 銘柄数:179

 

2 組入上位10ヵ国

 1 ブラジル:9.76%

 2 インドネシア:9.56%

 3 ポーランド:8.85%

 4 メキシコ:8.77%

 5 南アフリカ:8.76%

 6 タイ:7.82%

 7 ロシア:7.67%

 8 トルコ:7.35%

 9 コロンビア:6.80%

 10 マレーシア:5.59%

 

 

 

ポートフォリオ構築プロセス

 ファンドマネージャーは基本組入比率に基づき、各資産のマザーファンドへ資金を配分し、値動き等によって一定以上乖離した場合は、リバランスを行ないます。

 

世界経済インデックスファンドの資産比率のリバランスの仕組みの説明図解

 

<ご参考情報>

先進国と新興国の人口の増加と、名目GDP総額の推移

 

先進国と新興国の人口増加と、名目GDP総額の増加割合の説明棒グラフ

 

 

2 株式型 

 

 商品名称  全世界株式インデックスファンド 米国株式インデックスファンド  SMT JPX日経インデックス400・オープン 
       
 運用会社 ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ 三井住友トラストアセットマネジメント
商品分類  内外株式型 海外株式型 国内株式型
商品説明 MSCI オール・カントリー・ワールドインデックス(円ベース)に連動した値動きを目指して運用いたします。 S&P500指数(円ベース)に連動した値動きを目指して運用いたします。 JPX日経インデックス400(配当込み)に連動した値動きを目指して運用いたします。
手数料 なし なし なし
 信託報酬(税込)% 0.5184 0.486 0.3996
ベンチマーク  MSCI オール・カントリー・ワールドインデックス(円ベース) S&P500指数(円ベース) JPX日経インデックス400(配当込み)
純資産(億円) 6.8 10.6 76.7
 基準価額(2018/9/14) 11373 11654 14050
設定  2017/9/8 2017/9/29 2014/1/21
方式  ファミリーファンド ファミリーファンド ファミリーファンド
特徴 

外国株式インデックス・オープン・マザーファンド、 ジャパンエクイティ・インデックス・マザーファンドおよび エマージング株式インデックス・マザーファンドへの投資を通じて、実質的に日本を含む先進国および新興国の株式に投資する。

米国株式インデックス・マザーファンド受益証券への投資を通じて、米国の株式に投資する。 日本の金融商品取引所等に上場されている株式を主要投資対象とし、JPX日経インデックス400(配当込み)に連動する投資成果を目指す。
リターン(2018/8/31時点)      ★★★
 6ヶ月 4.83 10.04 ▲0.86
1年 8.91
3年(年率) 5.34
5年(年率)
設定来 13.82 15.26 40.75 
分配金  なし  なし なし

 

 

1 全世界株式インデックスファンド

(ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ)

 

ファンドの目的

 当ファンドは、日本を含む先進国および 新興国の株式を投資対象としたマザーファンド受益証券に投資することにより、中長期的にMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(円ベース)の動きに連動した投資成果の獲得を目指して運用を行うことを基本とします。

ベンチマークMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(円ベース)

 

 

2 米国株式インデックス・ファンド

(ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ)

 

 

ファンドの目的

 当ファンドは、米国の株式を主要投資対象としたマザーファンド受益証券に投資することにより、中長期的にS&P500指数(円ベース)の動きに連動した投資成果の獲得を目指して運用を行うことを基本とします。

ベンチマーク:S&P500指数(円ベース)

 

 

3 SMT JPX日経インデックス400・オープン

 

ファンドの目的 

 

 当ファンドは、JPX日経インデックス400(配当込み)に連動する投資成果を目指します。

 

 ベンチマーク:JPX日経インデックス400(配当込み)

  JPX日経インデックス400とは、JPXグループ(株式会社日本取引所グループ及び東京証券取引所)並びに株式会社日本経済新聞社(日経)によって、独自に開発された手法により、東京証券取引所市場第一部、同 第二部、マザーズJASDAQ上場銘柄から原則400銘柄を選定し、算出される株価指数です。

採用される400銘柄は、企業の健全性や流動性の観点から1000銘柄に絞り込まれた上で、ROE自己資本利益率)、営業利益、時価総額定量評価に定性評価を加味し、選定されます。「配当込み」指数は、配当収益を考慮して算出した株価指数です。

 

JPX日経インデックス400構成比率上位10銘柄

(2017年11月末現在)

 

1 本田技研工業 1.7%

2 キーエンス 1.7%

3 トヨタ自動車 1.7%

4 ソニー 1.6%

5 ソフトバンクグループ 1.4%

6 ファナック 1.4%

7 みずほフィナンシャルグループ 1.4%

8 KDDI 1.4%

9 日本電信電話 1.4%

10 三井住友フィナンシャルグループ 1.4% 

  

 

 所感

 

三井住友信託銀行のつみたてNISAは、バランス型、株式型とも分かりやすい商品構成です。

 

もともとあった、世界経済インデックスファンド(株式:債券=50:50)を基に、債券シフト型と株式シフト型を設定したと思われます。3種類を、顧客の資産形成の考え方(要望)と、年齢、収入などをもとに、相談して決めていく販売、推薦方法をとると思われます。

株式型は、全世界株式型、米国株式型、日本株式型の3種類ですが、わかりやすい商品設計になっています。S&P500に値動きに連動する投資信託はあまり多くありません。

三井住友信託銀行に口座をお持ちの方は、上記の6ファンドから選べば、値動きもわかりやすく、良いのではないかと思います。証券会社の敷居が高いと感じている、あるいは、つみたてNISAだけでの資産形成をお考えの方は、おすすめです。

 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。

白書の注目点3:新たなイノベーションでの日本の強みと弱みは  年次経済財政白書を読んでみた。(No.16)

平成30年度年次経済財政報告ー「白書」:今、Society 5.0の経済へー

(平成30年8月3日)

 

は、面白いので、少しずつ読んでいきます。内容が盛りだくさんで読み応えがあります。

 

 

今回は、

 

第1章 景気回復の現状と課題

各節省略

  

第2章 人生100年時代の人材と働き方

各節省略 

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

 

第1節 第4次産業革命の社会実装

1 第4次産業革命の進展と経済構造への影響

2 集中化が進むプラットフォーム・ビジネスとデータ獲得競争

3 生産面・サービス供給面の改革:AI、IoTとロボティクスの普及

4 金融面の変化:FinTech/キャッシュレス化の進展

5 次世代モビリティ・システム、次世代ヘルスケアシステムの動き

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

1 企業レベルでみたイノベーションの現状とグローバル競争力

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題

3 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

4 第4次産業革命の加速への挑戦

 

白書の注目点3:新たなイノベーションでの日本の強みと弱みとは

 

第3節 イノベーションの進展による労働分配率と生産性への影響

1 イノベーションの進展による労働分配率の変化

2 イノベーションの進展と生産性成長率

 

第4節 本章のまとめ:「Society 5.0」の経済へ 

 

 

のうちから、

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

白書の注目点3:新たなイノベーションでの日本の強みと弱みとは

 

について、引用します。

 

  

 

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

 

白書の注目点3:新たなイノベーションでの日本の強みと弱みは

 

1「Society 5.0」に向けたイノベーションの進展

 

(1)AI、IoT、ビッグデータなど第4次産業革命と呼ばれるイノベーションが急速に進展しています。例えば、人間や機械の位置・活動状況など、これまでデータ化されていなかった情報を、センサー等を通じてデータ化し、AIで解析することによって、新たなサービスが次々と生まれており、国民生活も大きく変わり始めています。

 

(2)こうした新技術の経済社会への実装を進め、人口減少・高齢化、エネルギー・環境制約などの様々な社会課題を解決できる新しい経済社会である「Society 5.0」の実現を進めていくことが期待されています。

そうした中、自動車の無人自動走行といった次世代モビリティ・システムや、医療・介護分野における次世代ヘルスケア・システムなどの実現に向けた動きが始まっています。

 

2 イノベーションにおける日本の強みと弱み

 

(1)第4次産業革命を進めるためには、単に研究人材・知識・技術力・開発力といったイノベーションの「基礎力」だけでなく、新しいイノベーションに対応した「適合力」も重要になります。

 

(2)「イノベーションの基礎力」でみると、日本は、AI関連の特許件数、ロボット等の技術力といっ た面では、国際的にみても高い水準にあります(図1)。

 

(3)他方で、「イノベーションへの適合力」をみると、相対的に弱い面があります。具体的には、IT化に対応した企業組織の体制面に向上の余地があること、人材への投資の水準が国際的にみて低いこと、新規事業を起こす起業家の割合が少ないことなどが挙げられます(図2)。

イノベーション力を強化するには、こうした課題にスピード感を持って対応していくことが 重要です。

 

図1 イノベーションの基礎力

・日本はAI関連の特許シェアが世界第1位(2012年から2014年)

 

f:id:kusunokiyama:20180912205304p:plain

 

 

・日本は製造業の付加価値に対するロボットの比率が世界第二位(2015年)

 

f:id:kusunokiyama:20180912205659p:plain

 

図2 イノベーションへの適合力

・日本は、経営者の直下に設置された専任の最高情報責任者(CIO)が少ない

 

f:id:kusunokiyama:20180912205942p:plain

 

 

・日本は人的資本投資の水準が低く、起業家精神も低い

 

f:id:kusunokiyama:20180912210025p:plain

 

 

3 イノベーションがもたらす効果・影響と日本の立ち位置

 

(1)イノベーションの進展は、これまでもコンピュータや通信機器などをはじめとする資本財の価格を低下させ、新技術の急速な普及をもたらしており、今後も新技術の普及によって企業の生産性が大きく高まることが期待されます。

 

(2)その反面で、こうした機械化の動きが一部の定型的な労働を代替してきた可能性には留意する必要があります。具体的には、企業の生み出す付加価値のうち、賃金に回る割合を示す労働分配率が、日本やアメリカ、ドイツなどの主要先進国で低下する傾向がみられます(図3)。

 

(3)ただし、日本は、今、雇用環境が大幅に改善し、人手不足感が多くの業種で生まれており、第4次産業革命の技術革新を一気に取り入れていく大きなチャンスでもあります。同時に、イノベーションによる生産性向上の成果を、賃金や教育訓練の形で人材への投資に還元していくことが重要です。

 

図3 主要先進国労働分配率は低下傾向

 

f:id:kusunokiyama:20180912210518p:plain

 

 

  

2 所感

日本は、これまで培ってきたイノベーションの基礎力は高いが、それをうまく生かすための適合力が、米国、ドイツ等の先頭国よりも低いようです。

国単位で、先進技術力を競う時代は終わりつつあると思っていますが、第4次産業革命の波をうまく捉えて、発展したいものです。

 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。

第4次産業革命の加速への挑戦  年次経済財政白書を読んでみた。(No.15)

平成30年度年次経済財政報告ー「白書」:今、Society 5.0の経済へー

(平成30年8月3日)

 

は、面白いので、少しずつ読んでいきます。内容が盛りだくさんで読み応えがあります。

 

 

今回は、

 

第1章 景気回復の現状と課題

各節省略

  

第2章 人生100年時代の人材と働き方

各節省略 

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

 

第1節 第4次産業革命の社会実装

1 第4次産業革命の進展と経済構造への影響

2 集中化が進むプラットフォーム・ビジネスとデータ獲得競争

3 生産面・サービス供給面の改革:AI、IoTとロボティクスの普及

4 金融面の変化:FinTech/キャッシュレス化の進展

5 次世代モビリティ・システム、次世代ヘルスケアシステムの動き

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

1 企業レベルでみたイノベーションの現状とグローバル競争力

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題

3 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

4 第4次産業革命の加速への挑戦

白書の注目点3:新たなイノベーションでの日本の強みと弱みとは

 

第3節 イノベーションの進展による労働分配率と生産性への影響

1 イノベーションの進展による労働分配率の変化

2 イノベーションの進展と生産性成長率

 

第4節 本章のまとめ:「Society 5.0」の経済へ 

 

 

のうちから、

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

4 第4次産業革命の加速への挑戦

 

について、グラフを中心に引用します。

 

  

 

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

 

4 第4次産業革命の加速への挑戦

 

・日本の強み・弱み 

本節では、第4次産業革命を進める上での日本の強みと弱みについて、イノベーションの源泉となる

 

 

  1. 知識や人的資本、技術力、研究開発などの「イノベーションの基礎力」と、
  2. 組織の柔軟性、起業家精神、ルール・制度などの「イノベーションへの適応力」

の2つの観点から整理した。

 

まず、「イノベーションの基礎力」の観点では、我が国は、研究者数が多く、ICT関連の特許件数のシェアが高いほか、製造業におけるロボット化が進んでおり、それを活用するスキルも高いなど、諸外国と比較しても相応の競争力を有しているといえる。

一方で、研究開発の進め方をみると、自前主義の傾向がみられるほか、革新的イノベーションよりも漸進的イノベーションを志向する企業の割合が高いこと、研究開発における国際連携の度合いが低いことなどが指摘できる。

 

 一方、「イノベーションへの適応力」の観点では、ICT戦略を進める上での企業内での組織体制に向上の余地があること、人的資本投資をはじめとする無形資産投資の水準が低いこと、 企業の参入・退出が不活発であり、起業家精神の低さや起業家教育の不十分さが企業の新規参入を妨げている可能性があること、リスクマネーの供給が少ないことなど、様々な点で弱みが存在することが確認できる。

 

・日本のイノベーション能力の総合ランキングは最近数年間で低下

 

最後に、イノベーションについて、代表的な機関が提示している総合ランキングを確認する。

 

世界経済フォーラムの最新調査をみると、日本の総合ランキングは世界第8位と、アメリカやドイツなどの主要先進国と比べて、やや低い順位となっている。

内訳をみると、「特許協力条約に基づいた特許申請」や「企業の研究開発投資」といった項目における順位は相対的に高い一方で、「研究開発における産学連携」や「先進技術に対する政府調達」といった項目では順位が低くなっており、これまで確認してきた我が国の特徴点と同様の傾向が確認される(第 3- 2- 19図(1))。

また、総合ランキング及び、多くの内訳項目の順位は、5年前の調査と比べて低下している(第 3- 2- 19図(2))。

 

また、IMD「デジタル競争力ランキング」をみても、我が国の順位は調査対象国・地域の中で27位と低く、中でも将来に向けた準備度の不足が順位を押し下げており、具体的には、「適応力」、「ビジネスでの臨機応変さ」、「ITの利活用」といった項目で課題がみられている(第 3- 2- 19図(3))。

 

第3−2−19図 イノベーション能力の総合ランキング

日本のイノベーション能力の総合ランキングは最近数年間で低下

 

 

(1)WEF イノベーションランキング(2017から2018年版)

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  イノベーションランキング  イノベーション能力  科学技術研究の機関の質  企業の研究開発投資  研究開発における産学連携  先進技術に対する政府調達  科学者・技術者の有用性  特許協力条約に基づいた特許申請  名目GDPランキング (2017) 1人あたりの名目GDPランキング (2017)
スイス  1 1  1  1 37   12  3  20  2
アメリカ  2 10   8
イスラエル  11  32   22
フィンランド  20  44  17
ドイツ  5 11  11  4  19
オランダ  19  19  18   13
スウェーデン  13   6 10  17  20  23  12 
日本  21  14  23  23   3  25
シンガポール  9 20  12  17  5 12  37   9
デンマーク  10  16  16  16  21  39 44  36   10
                     

 

 

 

 

(2)WEF イノベーションランキングでの日本の順位の変化

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(3)IMD デジタル競争力ランキング2017年版 

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  デジタル競争力 将来に向けた準備度 適応力 ビジネスでの臨機応変 ITの活用 名目GDPランキング (2017) 1人あたりの名目GDPランキング (2017)
デンマーク 5 11  11   36  10
アメリ  3 3 12   1  8
 オランダ  18  13
フィンランド 17   44  17
 スウェーデン 13   23  12
英国  11  22   5  24
ドイツ  17  18  22  18  16   4  19
韓国  19  24  10  48  23   11  29
日本  27  25  14  57  18   3  25
 フランス 25  28  26  44  20   7  23
中国 31  34  32  24  44   2  74

 

 

IMD発表の、2018年度版世界のデジタル競争力ランキングは、

 

1。米国

2。シンガポール

3。スウェーデン

4。デンマーク

5。スイス

6。ノルウェー

7。フィンランド

8。カナダ

9。オランダ

10。英国

11。香港

12。イスラエル

13。オーストラリア

14。韓国

15。オーストリア

16。台湾

17。アラブ首長国連邦

18。ドイツ

19。ニュージーランド

20。アイルランド

21。アイスランド

22。日本

23。ベルギー

24。ルクセンブルク

25。エストニア

26。フランス

27。マレーシア

28。カタール

29。リトアニア

30。中国

 

以下、スペイン、ポルトガルチェコスロベニアラトビアポーランド、・・ と続く。

 

 

採点基準は、世界63ヵ国から、「知識」「テクノロジー」「将来に向けた準備」の3分野から分析、評価されたものと発表されています。

 

  

2 所感

 

イノベーションランキングは、だいたいこんなものかなと感じるような順位でした。

ただ、日本が8位にランキングインしたことに驚き、管理人が予想していたよりも、この集計方法では高いランキングでした。日本は、だいたい15から20位くらいではないかと思っていました。

イノベーションランキングは、国民一人あたりのGDPに、なんとなくですが、類似しているのではないかと思います。

 

※ 内閣府がだした、「世界経済フォーラム(WEF) 国際競争力レポートにおけるイノベーションランキングの現状の分析について」は、後日、取り上げたいと思います。

  

デジタル競争力は、1位からの順位ではなく、飛び飛びの順位ですが、日本が27位という順位は、管理人が、15から20位くらいと予想していた順位よりも低いものでした。

特に、ビジネスでの臨機応変さが57位ですが、厳しい判定でしょうか?それとも、相応でしょうか?管理人は、辛い点数つけだと感じました。

 

最後に、感想ですが、この年次経済財政白書のまとめとしては、今まで取り上げなかった国、評価方法が突然、出てきたりして、唐突な感じがしました。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。

イノベーションへの適合力:組織、人材投資、企業、ルール・制度面の課題(後編) 年次経済財政白書を読んでみた。(No.14の2)

平成30年度年次経済財政報告ー「白書」:今、Society 5.0の経済へー

(平成30年8月3日)

 

は、面白いので、少しずつ読んでいきます。内容が盛りだくさんで読み応えがあります。

 

 

今回は、

 

第1章 景気回復の現状と課題

各節省略

  

第2章 人生100年時代の人材と働き方

各節省略 

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

 

第1節 第4次産業革命の社会実装

1 第4次産業革命の進展と経済構造への影響

2 集中化が進むプラットフォーム・ビジネスとデータ獲得競争

3 生産面・サービス供給面の改革:AI、IoTとロボティクスの普及

4 金融面の変化:FinTech/キャッシュレス化の進展

5 次世代モビリティ・システム、次世代ヘルスケアシステムの動き

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

1 企業レベルでみたイノベーションの現状とグローバル競争力

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題

3 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

4 第4次産業革命の加速への挑戦

白書の注目点3:新たなイノベーションでの日本の強みと弱みとは

 

第3節 イノベーションの進展による労働分配率と生産性への影響

1 イノベーションの進展による労働分配率の変化

2 イノベーションの進展と生産性成長率

 

第4節 本章のまとめ:「Society 5.0」の経済へ 

 

 

のうちから、

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

3 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

 

について、グラフを中心に引用します。

 

  

 

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

 

2 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

 

・日本は既存企業の”企業年齢”が高く、参入・退出が不活発

イノベーションを生産性向上につなげていくための経路や効率性の追求という観点では、資本や労働といった経営資源を再配分するメカニズムが有効に機能することも重要である。Baily et al. (1992)やFoster et al. (2001)によれば、高度な技術あるいは先進的なビジネスモデルを持つ企業が新たに市場に参入する、あるいは技術の陳腐化等により生産性が低下した企業が市場から退出することにより、経済全体のTFP(Total Factor Productivity:全要素生産性)成長率は高まると考えられる。

 

中小企業の企業年齢別の割合をみると、日本は、企業年齢10年以上の企業が全体の7割程度を占めており、設立後2年以内のスタートアップ企業の割合は、諸外国の中で最下位となっている(第 3- 2- 15図(1))。

 

第3−2−15図 企業の新陳代謝に関する国際比較

日本は既存企業の”企業年齢”が高く、参入・退出が不活発

(1)各国の中小企業の企業年齢別構成比

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また、開業率や廃業率をみると、日本はそれぞれ4%から5%程度の水準であり、アメリカ、英国、ドイツと比べて低い水準となっており、企業の参入・退出が相対的に不活発であることが分かる(第 3- 2- 15図(2))。

 

(2)各国における企業の開業率・廃業率の推移

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直近の動向について、日本の開業率はやや上昇しているものの、廃業率が低下している点には留意が必要である。OECD(2017)が指摘するように、仮に、需要構造の変化に十分に適応できない企業や、技術の陳腐化を食い止められない企業の退出が行われていない場合、そうした生産性成長率の低い企業に、資本や労働が固定化してしまう可能性がある。

この場合、新しい技術やアイデアを持っており、高い生産性を実現しうる新規参入企業などへと、経営資源が適切に再配分されず、経済全体の平均的な生産性が低下する可能性が考えられる。

 

・日本で企業の新規参入を妨げている要因

日本で新規参入企業が少ないことの背景としては、諸外国と比べて、起業家精神が低いことがあると考えられる。

 

Global Entrepreneurship Monitorの調査によると、日本では起業する意思のある人の割合が極端に低いが、その背景をみるために起業に関連した質問の回答状況をみると、失敗に対する恐れが大きいこと、成功した企業家に対する尊敬度合いが低いこと、起業家の女性比率が低いことなどが示されている(第 3- 2- 16図(1))。

 

第3−2−16図 日本で企業の新規参入を妨げている要因

(1)起業家精神に関数する国際比較(2017年)

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こうしたリスク回避的な姿勢の背景の一つとして、OECDの調査をみると、「学校教育において事業経営のスキルやノウハウを提供していると考えるか」という質問に対する回答状況は、日本でそう思うと回答した人の割合は対象国の中で最も低く、これまでの日本の教育において起業家精神を養うという観点が薄かったことが影響している可能性が考えられる(第3- 2- 16図(2))。

 

(2)学校教育が事業経営のスキルやノウハウを提供していると考える人の割合

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また、日本で起業する際に苦労した点について、日本政策金融公庫のアンケート調査をみると、「顧客・販路の開拓」に次いで、「資金繰り、資金調達」といった金融面の問題や経営面の問題が多く挙げられている(第 3- 2- 16図(3))。こうした事実の背景としても、起業にあたって資金や経営ノウハウをどのように確保するのかといったことに関する教育や支援が十分になされていないことや、ロールモデルとなり得る起業家が少ないことなどが影響している可能性が考えられる。

 

(3)開業時に苦労したこと

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・日本はリスクマネーの供給が少ない

資本や労働などの経営資源の再配分の観点では、銀行部門や金融市場が果たしている金融仲介機能も重要な役割を担っている。こうした金融仲介機能が不活発である場合、資本移動が妨げられ、新しい投資案件が実施されなくなってしまい、革新的な技術やビジネスモデルを持つ企業の成長が阻害される可能性が考えられる。

 

我が国の金融仲介の構造について、資金循環統計を用いて確認すると、家計、企業ともに、アメリカやユーロ圏と比べて、資金余剰の度合いが大きくなっている(第 3- 2- 17図(1))。

 

第3−2−17図 第4次産業革命に向けたリスクマネーの必要性

日本はリスクマネーの供給が相対的に少なく、ベンチャーキャピタルへの投資も少ない

 

(1)部門別資金過不足

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家計の金融資産については、規模は大きいものの、現預金比率が高く、欧米と比較して投資信託やファンド等リスク性資産の割合が少ないことが特徴である(第 3- 2- 17図(2))。

 

(2)家計金融資産の構成比率(2016年度 末)

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また、企業の負債構成をみると、間接金融とりわけ銀行等による負債性資金が相対的に多く、資本性の資金の割合がアメリカと比べて低くなっている(第 3- 2- 17図(3))。

 

(3)非金融法人企業の金融負債構成(2016年度末)

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また、研究開発の動向が先鋭的に現れやすいベンチャーキャピタル投資の動向をみても、我が国の投資規模は、諸外国と比べて低い水準に止まっている(第 3- 2- 17図(4))。なお、投資分野をみると、日本は、インターネット、モバイル通信などのIT関連が最も多く、次いでヘルスケアなどの医療関連が多く、特に医療関連はアメリカと比べて相対的に割合が高いことが分かる(第 3- 2- 17図(5))。

 

(4)ベンチャーキャピタル投資額(対GDP比)

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(5)ベンチャーキャピタル投資の業種別割合(2016年)

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イノベーションを促す規制の見直しや電子政府の推進

イノベーションが進展する中で、これまでの規制の枠組みでは念頭になかった新たな商品やサービスが提供されるようになっており、そうしたイノベーションに合わせて規制のあり方をスピード感を持って見直していくことは、イノベーションを促進する上で極めて重要である。

 

具体的な事例として、近年急速に増加している民泊については、多様化するニーズに対応した宿泊手段の一つとして定着しつつある半面、公衆衛生の確保や地域住民とのトラブル防止、 無許可で旅館業を営む違法民泊への対応などが課題となったことから、2018年6月から住宅宿泊事業法が施行され、住宅宿泊管理業者の事前届け出制などが導入された。

また、現在開発が進む自動運転についても、事故が起きた時の法的責任の所在など多くの法制面での課題が存在している。加えて、プラットフォーム・ビジネスの巨大化に伴い、プラットフォーム上で収集された個人データのポータビリティの問題や、プラットフォームの取引上の有利な立場を濫用するような行為の問題など、諸外国においては、競争政策等の観点からも多くの論点が指摘されている。

 

このように、新技術の社会実装による効果を十分に生かしつつも、安全性の確保、外部不経済の適正な抑制、公正な競争条件の維持などを図るための法制度の見直し等を同時に進めていく必要がある。

イノベーションは世界中で予測困難なスピードと経路で進化するため、社会を巻き込んで試行錯誤をしながら、失敗しても再び挑戦できるプロセスが有効であり、完全なデータと証明がないと導入できない従来の硬直的一律の制度設計では世界に後れを取る可能性がある。

こうしたことから、参加者や期間を限定することにより試行錯誤を許容する、規制の「サンドボックス」制度の導入が進められている。

 

また、第4次産業革命の成果を行政に活かし、規制改革、行政手続の簡素化、オンライン化などを一体的に推進することも重要である。

こうした観点から、行政サービスのインターネット化について国際比較をすると、日本は、行政サービスをインターネット経由で利用する人の割合が、OECD加盟国を中心とする34か国の中で最下位となっている(第 3- 2- 18図)。

 

第3−2−18図 行政サービスをインターネット経由で利用する人の割合

日本は、行政サービスをインターネット経由で利用する人の割合がOECDで最下位

 

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この背景としては、個人情報などをインターネット経由でやり取りする際のセキュリティに対する不安や、ワンストップ化の遅れ・添付書類の多さ・押印の必要性など本人確認手段の問題といった手続上の問題、一部のオンライン行政サービス利用に必要な初期コストの存在(例えば、ICカードリーダーの購入等)などが影響している可能性が高い。

こうした点を踏まえ、子育て、引越し、相続などライフイベントに係るサービスのオンライン化、ワンストップ化などを「フラッグシップ・プロジェクト」として進めるなど、行政サービスの利便性の一層の向上が求められているところである。

 

 

2 所感

日本の現状に対して、否定的なグラフがよく出てきます。それも、最下位だったり。

管理人は、創業10年以降の企業の方が、資金繰りや、様々なシステム構築なども整っていて良好であると思っていましたが、世界的には、そうとも言えないようです。

ブラジルやハンガリー、スペイン等の企業家精神の多さには、正直言って、驚嘆します。

また、起業する意思のある人の割合、54ヵ国中最下位 も衝撃的でした。

 

「学校教育が事業経営のスキルやノウハウを提供していると考える人の割合」の低さも、こんなものかなと思いました。

ただ、英国、イスラエル等も低かったので、これらの国々は、学校以外のところで、学びやすい環境づくりをしているのではないかと思いました。

失敗を極度に恐れる志向は、普段から、よく感じるものです。

管理人が受けてきた公教育は、易しい問題を間違わずに数多く回答できるかを競うものでした。

文科省の進めている教育改革には多いなる疑問を感じることしきりですが、これから、少しずつ、教育も変化していくことでしょう。

  

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。

イノベーションへの適合力:組織、人材投資、企業、ルール・制度面の課題(前編) 年次経済財政白書を読んでみた。(No.14の1)

平成30年度年次経済財政報告ー「白書」:今、Society 5.0の経済へー

(平成30年8月3日)

 

は、面白いので、少しずつ読んでいきます。内容が盛りだくさんで読み応えがあります。

 

 

今回は、

 

第1章 景気回復の現状と課題

各節省略

  

第2章 人生100年時代の人材と働き方

各節省略 

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

 

第1節 第4次産業革命の社会実装

1 第4次産業革命の進展と経済構造への影響

2 集中化が進むプラットフォーム・ビジネスとデータ獲得競争

3 生産面・サービス供給面の改革:AI、IoTとロボティクスの普及

4 金融面の変化:FinTech/キャッシュレス化の進展

5 次世代モビリティ・システム、次世代ヘルスケアシステムの動き

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

1 企業レベルでみたイノベーションの現状とグローバル競争力

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題

3 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

4 第4次産業革命の加速への挑戦

白書の注目点3:新たなイノベーションでの日本の強みと弱みとは

 

第3節 イノベーションの進展による労働分配率と生産性への影響

1 イノベーションの進展による労働分配率の変化

2 イノベーションの進展と生産性成長率

 

第4節 本章のまとめ:「Society 5.0」の経済へ 

 

 

のうちから、

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

3 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

 

について、グラフを中心に引用します。

 

  

 

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

 

2 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

 

前項でみたように、我が国におけるイノベーションの源泉となる「イノベーションの基礎力」は、諸外国と比較しても、相応に存在していると考えられる。こうした「イノベーションの基礎力」を有効に活用し、プロダクトイノベーションや生産性向上につなげていくためには、組織の見直しや教育訓練、起業家精神の発揮、イノベーションを促す制度的な枠組みなど、イノベーションに適合するための対応が必要となる。

 

そこで、以下では、我が国の「イノベーションへの適合力」をみるために、新技術導入に向けた組織の柔軟性や人材育成のあり方、ICT投資を含む無形固定資本への投資、新たな技術や 商品を生み出す起業家精神リスクマネーの供給、規制や電子政府の進展度など、第4次産業革命の進展を促す制度面に焦点を当てて、国際比較を通じて現状を概観する。

 

 ・日本のICT戦略や組織体制は、アメリカと比べると成長の余地

イノベーションを生産性向上につなげていくためには、企業組織の柔軟性も重要な要素となり得る。例えば、高度な技術を持つ企業でも、研究開発投資や組織変更などといった意思決定がある程度柔軟に行われなければ、先進的なビジネスモデルを創造することは難しくなるだろう。また、企業の研究開発の進め方や人的資本投資のスタンスによっては、新たな技術が生まれていても、それを製品・サービスの開発につなげられず、労働者の技能を高められなければ、企業の成長が阻害される可能性がある。

 

企業組織の柔軟性という観点では、ICTに関する取組が今後も重要であると考えられる。この点に関して、Brynjolfsson and McAfee (2011, 2014)は、ICTは電気や内燃機関と同じ「汎用技術(General Purpose Technology)」であり、その恩恵は特定の分野や産業にとどまらず、 経済社会全体に及ぶことを強調している。また、Jorgenson (2001)は、ICT投資の拡大は、省人化や作業効率の改善を通じて、ICTを利用する全ての産業の生産性向上に資すると指摘している。

 

ここで、日本とアメリカの企業の取組に関して、JEITA電子情報技術産業協会)による企業アンケートの結果をみると、ICTに期待する効果として、

 

「顧客の嗜好やニーズの把握」、

「将来の市場動向・トレンド予測」

といった新たなビジネスモデルの創出につながる効果や、

 

「意思決定の迅速化」、

「人件費の削減」

といった業務効率化・コスト削減等につながる効果

 

を挙げる企業が多い(第 3- 2- 12図(1))。この調査は、日本については2017年、アメリカについては2013年時点の情報であることには注意が必要であるが、特に、日本企業は、アメリカ企業と比較して、「意思決定の迅速化」や「人件費の削減」など、プロセスイノベーションに資する効果をより期待している点も特徴である。

 

第3−2−12図 企業のIT戦略の日米比較

日本のICT戦略や組織体制は、アメリカに比べると向上の余地

(1)今後ITに期待する効果

 

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また、ICTの利活用に関する戦略について、アメリカ企業では、最高情報責任者(CIO: Chief Information Officer)を設置している企業が多く、専任のCIOを設置している先の割合は、2013年時点でも、全体の7割程度と高い。一方で、日本企業において専任のCIOを設置している企業は、2017年時点でも、全体の2割程度にとどまっており、意思決定の分権度を高め、企業組織の柔軟性を高める余地がいまだ残されている(第 3- 2- 12図(2))。

 

(2)CIOの設置状況

 

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こうした中、ICT予算の増減見通しをみると、アメリカ企業は2013年時点でも全体の8割程度がICT支出を増やす計画にある一方、日本企業は2017年時点でもICT支出の増加を見込んでいる企業は全体の半分程度にとどまっている(第 3- 2- 12図(3))

 

(3)予算の増減見通し 

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・日本は人的資本投資の水準が低い 

 

第4次産業革命によるイノベーションをプロセスイノベーションにつなげて生産性を向上させていくためには、企業の人材の再訓練や働き方の見直しが重要になる。

 

そこで、企業の人的資本投資が粗付加価値に占める割合を国際比較すると、日本では、製造業で4%程度、非製造業で3%程度となっており、欧州諸国(製造業で6%~8%程度、非製造業で8%~10%)やアメリカ(製造業で4%程度、非製造業で6%程度)と比較すると、かなり低い水準にとどまっている。人的資本投資の割合を製造業、非製造業別にみると、日本の場合、特に非製造業において人的資本投資が相対的に低い水準にとどまっていることが分かる(第 3- 2- 13図(1))。

 

第3−2−13図 人的資本投資の動向

日本は人的資本投資の水準が低い

 

(1)粗付加価値に対する人的資本投資の比率(業種別、2011年から2012年)

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また、人的資本投資の種類別にみると、日本では、国際的にみても職場におけるOJT(Onthe-Job Training)の比率が比較的高い点が特徴となっているが、職場外でのフォーマルな研修については、国際的にみてかなり低い水準となっている(第 3- 2- 13図(2))。 こうした中、日本のICTを仕事で使う頻度(ICTタスクの集積度)は、OECD加盟国の中間程度に位置しており、日本国内でのばらつきは相対的に小さくなっている(第 3- 2- 13図 (3))。

 

(2)粗付加価値に対する人的資本投下の比率(投資内容別、2011年から2012年)

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(3)職業におけるICTタスクの集積度(2012年)

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以上の事実を踏まえると、日本では、ICTタスクは仕事の中で相応に大きな比重を占めている中で、人的資本への投資については、職場外でのフォーマルな研修を中心に投資不足となっている。このため、今後さらに加速すると見込まれるIoTやAIの職場への導入に対して、適 切にスキルを引き上げて対応することができるかが課題となると考えられる。

 

 

・日本の無形資産投資の割合は低い

 

新しい技術を有効に活用するためには、それを既存の技術やアイデアと適切に組み合わせたうえで、仕事の進め方や組織のあり方を見直す必要がある。

このように、資本や労働などの経営資源を有効に活用するための組織としての仕事の進め方や仕組み、労働者の習熟度や技能度、そして研究開発によって蓄積された技術やアイデアといったものを総称したものが、無形資産と呼ばれる。

こうした無形資産は、生産設備など有形資産への投資や労働投入を補完することで、企業のパフォーマンスを向上させると考えられる。

 

無形資産は、これまでみてきた人的資本への投資や研究開発投資、ソフトウェア投資などが含まれる包括的な概念であるが、一部の項目以外では、基礎データの制約が大きいため、その計測が難しい。ここでは、一定の仮定を置いたうえで主要先進国の無形資産を包括的に推計した宮川ほか(2015)の結果をもとに、無形資産投資の国際比較を行う。

 

名目GDP対比でみた無形資産投資は、各国とも増加傾向にあるが、2000年代の日本は、アメリカ、英国と比べて、低い水準にとどまっている(第 3- 2- 14図)。

各国の産業構造や推計に使用している基礎データの定義が異なることを踏まえると、幅をもって解釈する必要があるが、こうした結果は、我が国では、特に2000年代において厳しいリストラが行われる中で、ソフトウェアや組織・人的資産などへの投資が十分に行われてこなかった可能性を示唆している。

 

第3−2−14図 無形資産投資の国際比較 

 

f:id:kusunokiyama:20180909224628p:plain

 

 

2 所感

 

 ICTに関し、米国は最高情報責任者(CIO)というポストを設置して、人員を配置しているという情報(ICT)に関して重要に管理、監視等していることに驚きました。管理人の属している組織は、特許や技術管理部門が、各セクター毎に配置されており、組織全体を統括する部門では、その管理があまり重要視されていないように感じます。

人的資本への投資については、組織内の金回りが悪くなると、人的資本への投資が真っ先に削られ、逆に、金回りがよくなると、よく使うようになります。また、その教育の効果が、教育後に検証されることはほとんどなく、おざなりの主観的なアンケート様のものがありますが、効果の統計等が開示され、フィードバックされることはありません。

統計結果からは、他の日本企業も同様なのかもしれません。もう少し頭をつかって、役立てる様に改善するようにしようと思います。

  

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。

【つみたてNISA】北陸銀行(ほくほくフィナンシャルグループ)のターゲットイヤー バランス型の3種類を紹介。生まれた年代を基準に、そのときの年齢に応じた資産配分に自動的にリバランスするインデックスファンド(北陸銀行その3)

 

 

北陸銀行のつみたてNISA(ターゲットイヤー バランス型)

 

 

 北陸銀行のつみたてNISAの合計13ファンドの商品構成

北陸銀行のつみたてNISAは、

 

  1. 国内株式型:1種類
  2. 海外株式型:3種類
  3. 均等バランス型:1種類
  4. 最適化バランス型:5種類
  5. ターゲットイヤーバランス型:3種類

 

の合計13商品が採用されています。銀行のつみたてNISA用商品ラインナップとしては、選択肢が多いですが、それぞれ目的が明確にされています。

 

今回は、ターゲットイヤー バランス型の3種類を記します。 

 

ターゲットイヤー バランス型まとめ

 

 

 商品名称 eMAXIS マイマネージャー1970s (分配金再投資コース) eMAXIS マイマネージャー1980s (分配金再投資コース) eMAXIS マイマネージャー1990s (分配金再投資コース)
愛称       
 運用会社 三菱UFJ国際投信 三菱UFJ国際投信 三菱UFJ国際投信
商品分類  外資産複合インデックス 外資産複合インデックス 外資産複合インデックス
商品説明 国内および先進国の株式・債券・リート、新興国の株式・債券

国内および先進国の株式・債券・リート、新興国の株式・債券

国内および先進国の株式・債券・リート、新興国の株式・債券
購入時手数料  なし  なし  なし
 信託報酬(税込)% 0.54以内 0.54以内 0.54以内
ベンチマーク  マイライフサイクル指数1970s マイライフサイクル指数 1980s マイライフサイクル指数 1990s
純資産(億円) 0.14 0.13 0.13
 基準価額(2018/9/7) 10080 10149 10081
設定  2017/10/2 2017/10/2 2017/10/2
方式  ファミリーファンド ファミリーファンド ファミリーファンド
特徴 

イボットソン・アソシエイツジャパンの算出するマイライフサイクル指数 1970sに連動する投資成果を目指します。(資産クラス別比率は目標リスク水準に対し、期待収益率が最大となるよう決定する。また、目標リスク水準は時間の経過とともに徐々に減少することを基本とする)

イボットソン・アソシエイツジャパンの算出するマイライフサイクル指数 1980sに連動する投資成果を目指します(資産クラス別比率は目標リスク水準に対し、期待収益率が最大となるよう決定する。また、目標リスク水準は時間の経過とともに徐々に減少することを基本とする) イボットソン・アソシエイツジャパンの算出するマイライフサイクル指数 1990sに連動する投資成果を目指します(資産クラス別比率は目標リスク水準に対し、期待収益率が最大となるよう決定する。また、目標リスク水準は時間の経過とともに徐々に減少することを基本とする)
リターン(2018/8/31時点)       
 6ヶ月 1.19 1.41 ▲0.07
1年
3年(年率)
5年(年率)
設定来 2.38 3.57 3.70
分配金  なし  なし  なし

 

  

 ベンチマークの説明は、下記リンクをご参照ください。

www.usa-stocks.com

 

 

 

 

www.usa-stocks.com

 

www.usa-stocks.com

 

 

所感

 

北陸銀行ほくほくフィナンシャルグループ)のターゲットイヤー バランス型の合計3種類を記入しました。

マイライフサイクル指数(1970s、1980s、1990s)を独自に算出し、算出した指数に連動する運用を目指したターゲットイヤー型バランスインデックスファンドです。

名称、運用のイメージはわかりやすいです。投信会社に運用を、長期的に全面的に任せたい人には向いている商品だと思います。そういった方には、このファンド一本に集中投資するやり方もありだと思います。

また、ファミリーファンド方式をとっているため、資産規模が小さいことによるデメリットはあまりないと思います。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。

【つみたてNISA】北陸銀行(ほくほくフィナンシャルグループ)の最適化バランス型の計5種類を紹介。リスクを最適化調整する先進バランスファンド。(北陸銀行その2)

北陸銀行のつみたてNISA(最適化バランス型)

 

 

 

北陸銀行のつみたてNISAの合計13ファンドの商品構成

北陸銀行のつみたてNISAは、

 

1 国内株式型:1種類

2 海外株式型:3種類

3 均等バランス型:1種類

4 最適化バランス型:5種類

5 ターゲットイヤーバランス型:3種類

 

の合計13商品が採用されています。銀行のつみたてNISA型としては、商品が多種で多岐に渡っています。それぞれ、特徴、守備範囲があり、わかりやすい商品構成になっています。

  

 

今回は、リスク最適化バランス型の5種類を記します。 

 

リスク最適化バランス型まとめ

 

eMAXIS 最適化バランス シリーズ   5種の投信 

 商品名称 イゴールキーパー マイディフェンダー マイミッドフィルター マイフォワード マイストライカー 
カテゴリー  安定 安定成長 バランス 成長 成長
 運用会社 三菱UFJ国際投信 三菱UFJ国際投信 三菱UFJ国際投信 三菱UFJ国際投信 三菱UFJ国際投信
商品分類  国内外株式型 国内外株式型 国内外株式型 国内外株式型 国内外株式型
商品説明 日本、先進国、新興国の株式、債券、リートに投資する8資産型(新興国のリートは除く)  日本、先進国、新興国の株式、債券、リートに投資する8資産型(新興国のリートは除く)  日本、先進国、新興国の株式、債券、リートに投資する8資産型(新興国のリートは除く)  日本、先進国、新興国の株式、債券、リートに投資する8資産型(新興国のリートは除く)  日本、先進国、新興国の株式、債券、リートに投資する8資産型(新興国のリートは除く) 
購入時手数料  なし  なし  なし  なし  なし
 信託報酬(税込)% 0.54 0.54 0.54 0.54 0.54
 信託財産留保額% なし 0.05 0.05 0.10以内 0.10以内
ベンチマーク  最適化バランス6%指数 最適化バランス9%指数 最適化バランス12%指数 最適化バランス16%指数 最適化バランス20%指数
純資産(億円) 7.5 7.3 22.5  12.3 27.5
 基準価額(2018/9/7) 10336  10797 11271 11762 12544
設定  2016/3/30 2016/3/30 2016/3/30 2016/3/30 2016/3/30
方式  ファミリーファンド ファミリーファンド ファミリーファンド ファミリーファンド ファミリーファンド
特徴  イボットソン・アソシエイツ・ジャパンが算出する最適化バランス(6%)指数に連動する運用成果を目指す。 イボットソン・アソシエイツ・ジャパンが算出する最適化バランス(9%)指数に連動する運用成果を目指す。 イボットソン・アソシエイツ・ジャパンが算出する最適化バランス(12%)指数に連動する運用成果を目指す。 イボットソン・アソシエイツ・ジャパンが算出する最適化バランス(16%)指数に連動する運用成果を目指す。 イボットソン・アソシエイツ・ジャパンが算出する最適化バランス(20%)指数に連動する運用成果を目指す。
リターン(2018/7/31時点)           
 6ヶ月 1.14 1.24 1.20 1.42 ▲0.07
1年 1.52 2.86 4.08

5.49

6.66
3年(年率)
5年(年率) ー  ー 
10年(年率) ー  ー 
設定来 4.07 9.19 14.45 20.07 29.03
分配金  なし なし  なし  なし なし

 

目標リスク水準のイメージをつかむためのおおよその目安(指標)

  1.  マイゴールキーパー:長期インフレ対策相当
  2.  マイディフェンダー公的年金相当
  3.  マイミッドフィルダー:米ドル(対円)相当
  4.  マイフォワード:先進国株式(現地通貨)相当
  5.  マイストライカー:国内株式相当

  

 

<商品群の解説>

国際バランス型(インデックス型)

eMAXIS最適化バランス

三菱UFJ国際投信

 

 

1 ファンドの目的

日本を含む世界各国の株式、公社債、および不動産投資信託証券市場の値動きに連動する投資成果を目指します。

 

 

2 ファンドの特色

特色1

 

イボットソン・アソシエイツ・ジャパンが算出する最適化バランス指数に連動する投資成果を目指して運用を行ないます。

 

・各ファンドの1口あたりの純資産額の変動率を最適化バランス指数の変動率に連動させることを目的とした運用を行ないます。

 

・最適化バランス指数は、イボットソン・アソシエイツ・ジャパンがeMAXISシリーズのファンドを参照して算出する指数であり、5つの目標リスク水準別指数の総称です。

目標リスク水準別の指数は、eMAXISシリーズにおける各ファンドの対象インデックスの長期間にわたるデータを用いて期待収益率、リスク(標準偏差)等をそれぞれ推計した上で、最適化(目標リスク水準に対してリターンが最大化される)を行い決定される資産クラス別比率に応じて、eMAXISシリーズのファンドの基準価額(分配金再投資)の騰落率を乗じることで算出されます。

そのため、ファンド名につきましても「最適化バランス」という名称を付与しております。

 

 

なお、各指数の資産クラス別比率の決定は、原則として年1回行います。

 

標準偏差とは、リターンの振れ幅の大きさを定量的に測定する尺度です。

標準偏差の値が大きいほど、ばらつきの幅が広く、リスクが大きいとされ、逆に値が小さいほど、ばらつきの幅が狭く、リスクは小さいとされます。

(非常に一般的な統計用語です。いわゆる「偏差値」と思っていただければイメージしやすいと思います。)

 

ファンド名 ファンドが連動することを目指す指数 目標リスク水(年率標準偏差

 

  1. イゴールキーパー  最適化バランス(6%)指数  6%程度
  2. マイディフェンダー  最適化バランス(9%)指数  9%程度
  3. マイミッドフィルダー 最適化バランス(12%)指数  12%程度
  4. マイフォワード    最適化バランス(16%)指数  16%程度
  5. マイストライカー   最適化バランス(20%)指数  20%程度

 

各ファンド及び各指数の目標リスク水準(標準偏差)とリスク・リターン特性のイメージ

 

各ファンドおよび各指数の目標リスク水準(標準偏差)とリスク・リターン特性のイメージ のグラフ

 

目標リスク水準のイメージをつかむための指標

 

  1.  マイゴールキーパー:長期インフレ対策相当
  2.  マイディフェンダー公的年金相当
  3.  マイミッドフィルダー:米ドル(対円)相当
  4.  マイフォワード:先進国株式(現地通貨)相当
  5.  マイストライカー:国内株式相当

 

 

最適化バランス指数の資産クラス別比率(2017年1月末現在)

 

最適化バランス指数の資産クラス別比率。国内、先進国、新興国。債券、株式、不動産投資信託証券の割合の円グラフの詳細

 

 

特色2

主として各マザーファンドの対象インデックスに採用されている日本を含む世界各国の株式、公社債(マイゴールキーパーは、新興国株式、新興国債券を除く)および不動産投資信託証券に投資を行います。

 

・マイゴールキーパー

日本を含む先進国の株式、公社債および上場投資信託証券(不動産投資信託証券を含みます)に投資を行います。

 

・マイディフェンダー/マイミッドフィルダー/マイフォワード/マイストライカ

日本を含む世界各国の株式(DR(預託証券)を含みます)、公社債および上場投資信託証券(不動産投資信託証券を含みます)に投資を行います。

 

 

各マザーファンドの運用目標

 

各マザーファンドの運用目標。連動を目指す指数の紹介と説明

 

資産クラスのマザーファンドと運用目標(目標インデックス)のまとめ紹介

 

  1. 国内株式

    TOPIXマザーファンド

    eMAXIS TOPIXインデックス

    TOPIXと連動する投資成果を目指して運用

  2. 先進国株式

     外国株式インデックスマザーファンド

     eMAXIS 先進国インデックス

     MSCIコクサイインデックス(円換算ベース)と連動する投資成果を目指して運用

  3. 新興国株式

     新興国株式インデックスマザーファンド

     eMAXIS 新興国株式インデックス

     MSCI エマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース) を連動する投資成果を目指して運用

  4. 国内債券

     日本債券インデックスマザーファンド

     eMAXIS 国内債券インデックス

     NOMURA-BPI総合と連動する投資成果を目指して運用

  5. 先進国債

     外国債券インデックスマザーファンド

     eMAXIS 先進国債券インデックス

     シティ世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)と連動する投資成果を目指して運用

  6. 新興国債券

     新興国債券インデックスマザーファンド

     eMAXIS 新興国債券インデックス

     JPモルガンGBI-EMグローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース)に連動する投資成果を目指して運用

  7. 国内リート

     東証REIT指数マザーファンド

     eMAXIS 国内リートインデックス

     東証REIT指数(配当込み)と連動する投資成果を目指して運用

  8. 先進国リート

     MUAM G-REITマザーファンド

     eMAXIS 先進国リートインデックス

     S&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指して運用

 

 

 各マザーファンドの運用プロセス

各マザーファンドの運用プロセスの図解

 

 特色3

 原則として、為替ヘッジは行いません。

 

 

イボットソン・アソシエイツ・ジャパンについて

 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン株式会社は、米国シカゴに本社があるモーニングスター・グループの日本法人です。

 

イボットソン・アソシエイツ・ジャパンの説明

  

 

 

 

 

 

 ベンチマークの説明は、下記リンクに説明しています。

www.usa-stocks.com

 

 

www.usa-stocks.com

 

 

www.usa-stocks.com

 

 

所感

 

北陸銀行ほくほくフィナンシャルグループ)の最適化バランス型の合計5種類を記入しました。

最適化バランス指数(6%、9%、12%、16%、20%)を独自に算出し、算出した指数に連動する運用を目指した最適化バランス型インデックスファンドです。

専門的な目標指数の算出は難しいようですが、名称、愛称等のイメージ重視で投資商品を選択、評価する人には向いいてるのではないかと思います。

 

 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。

【つみたてNISA】 北陸銀行(ほくほくフィナンシャルグループ)の株式型と均等バランス型の計5種類を紹介。抜けなくダブらずよく絞り込まれて選びやすい商品構成(北陸銀行その1))

北陸銀行のつみたてNISA(株式型、バランス型)

 

 

 

北陸銀行の株式型、バランス型のつみたてNISAの商品構成

 

北陸銀行のつみたてNISAは、

 

  1. 国内株式型 :1種類
  2. 海外株式型 :3種類
  3. 均等バランス型 :1種類
  4. 最適化バランス型 :5種類
  5. ターゲットイヤーバランス型:3種類

 

の合計13商品が採用されています。

銀行のつみたてNISA型としては、商品が、抜けなく、ダブらず、よく考えられた充実した商品構成となっています。

 

 

今回は、株式型およびバランス型の5種類を記します。

国内株式型1種類、海外株式型3種類、均等バランス型1種類の合計5種類を紹介いたします。

 

 

株式型、均等バランス型まとめ

  

たわらノーロード シリーズ   5種類の株式型インデックスファンドを整理

 商品名称 たわらノーロードTOPIX たわらノーロード先進国株式 たわらノーロード先進国株式(ヘッジあり) たわらノーロード新興国株式 たわらノーロードバランス(8資産均等型)
           
 運用会社 アセットマネジメントOne アセットマネジメントOne アセットマネジメントOne アセットマネジメントOne アセットマネジメントOne
商品分類  国内株式インデックス型 海外株式インデックス型 海外株式インデックス型 海外株式インデックス型 国内外資産複合インデックス型
商品説明 日本の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指す 日本を除く先進国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指す 日本を除く先進国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指す 新興国の株式市場の値動きに連動する成果を目指す  国内株式、国内債券、先進国株式(除く日本)、先進国債券(除く日本)、新興国株式、新興国債券、国内リート、先進国リート(除く日本)の配分比率は均等とすることを目指す
購入時手数料  なし  なし  なし  なし  なし
 信託報酬(税込)% 0.1836 0.216 0.216 0.3672 0.3762
ベンチマーク  TOPIX(配当込み) MSCI コクサイインデックス(配当込み、円換算) MSCI コクサイインデックス(配当込み、円換算、円ヘッジ) MSCI エマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算) なし
純資産(億円) 6.9 266.8 31.4 45.1 10.7
 基準価額(2018/9/7) 11094 12767  12688 12877  10317
設定  2017/3/21 2015/12/18 2016/10/3 2016/3/14 2017/7/28
方式  ファミリーファンド ファミリーファンド ファミリーファンド ファミリーファンド ファミリーファンド
特徴  東証株価指TOPIX(配当込み)に連動する投資成果をめざして運用を行う。 MSCI コクサイインデックス(配当込み、円換算)に連動する投資成果をめざして運用を行う MSCI コクサイインデックス(配当込み、円換算、為替ヘッジあり)に連動する投資成果をめざして運用を行う MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算)に連動する投資成果を目指して運用を行う  国内株式、国内債券、先進国株式(除く日本)、先進国債券(除く日本)、新興国株式、新興国債券、国内リート、先進国リート(除く日本)の配分比率は均等とすることを目指して運用を行う
リターン(2018/8/31時点)           
 6ヶ月 ▲0.82 7.53 4.84 ▲8.45 2.68
1年 9.35 15.29 13.96 ▲0.79 4.25
3年(年率)
5年(年率) ー  ー 
10年(年率) ー  ー 
設定来 14.30 30.46 28.82 33.99 4.76
分配金  なし なし  なし  なし なし

 

 

 

www.usa-stocks.com

 

 

www.usa-stocks.com

 

  

所感

 

北陸銀行ほくほくフィナンシャルグループ)の株式型、均等バランス型の合計5種類を記入しました。

アセットマネジメントOneの商品で、たわらノーロードシリーズで商品が統一されており、商品構成がわかりやすく、選びやすいです。

たわらノーロードシリーズは、最近は、三菱UFJ投資信託eMAXIS Slim シリーズの後塵を拝しているようで、奮起に期待しています。

 

たわらシリーズの商品は、オーソドックスで良いと思いますので、今後の長期間に渡るつみたてNISA運用期間での投資成果に期待しています。 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。

イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題(後編) 年次経済財政白書を読んでみた。(No.13の3)

平成30年度年次経済財政報告ー「白書」:今、Society 5.0の経済へー

(平成30年8月3日)

 

は、面白いので、少しずつ読んでいきます。内容が盛りだくさんで読み応えがあります。

 

 

今回は、

 

第1章 景気回復の現状と課題

各節省略

  

第2章 人生100年時代の人材と働き方

各節省略 

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

 

第1節 第4次産業革命の社会実装

1 第4次産業革命の進展と経済構造への影響

2 集中化が進むプラットフォーム・ビジネスとデータ獲得競争

3 生産面・サービス供給面の改革:AI、IoTとロボティクスの普及

4 金融面の変化:FinTech/キャッシュレス化の進展

5 次世代モビリティ・システム、次世代ヘルスケアシステムの動き

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

1 企業レベルでみたイノベーションの現状とグローバル競争力

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題

3 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

4 第4次産業革命の加速への挑戦

白書の注目点3:新たなイノベーションでの日本の強みと弱みとは

 

第3節 イノベーションの進展による労働分配率と生産性への影響

1 イノベーションの進展による労働分配率の変化

2 イノベーションの進展と生産性成長率

 

第4節 本章のまとめ:「Society 5.0」の経済へ 

 

 

のうちから、

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題

 

について、グラフを中心に引用します。

 

  

 

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

 

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題(その3)

 

ここでは、「イノベーションの基礎力」として、研究を担う人的資本、論文数や特許件数などで表される知識の創出、第4次産業革命の核となるIoT、AI、ロボットなどの技術、研究開発の効率性について国際比較を行う。

 

(その3)

 

・日本の研究開発支出は大企業を中心に多いが、自前主義の傾向

 

次に、イノベーション活動そのものともいえる研究開発費の動向を確認する。数多くの先行研究が指摘するように、研究開発活動はマクロ経済でみた生産性や経済成長にも大きな影響を与えるものである。

国全体の研究開発支出の大部分を占める、企業の研究開発支出の対名目GDP比率をみると、日本は2016年で2.5%となっており、アメリカの2.0%、ドイツの2.0%といった他の主要先進国と比べて水準が高めとなっている(第 3- 2- 8図(1))。

また、企業規模別にみると、各国とも大企業が中心となっているが、我が国の大企業が占める割合は約9割と、他国と比べても高いことが特徴である(第 3- 2- 8図(2))。

 

図3−2−8図 研究開発費の国際比較

日本の研究開発支出は大企業を中心に多いが、自前主義の傾向

(1)企業の研究開発支出総額(対GDP比)

 

f:id:kusunokiyama:20180908151409p:plain

 

 

(2)企業規模別の研究開発支出の割合

f:id:kusunokiyama:20180908151451p:plain

 

 

一方、研究開発資金の調達元をみると、日本企業は他の先進国企業と異なり、海外や政府からほとんど調達していない(第 3- 2- 8図(3)、(4))。

 

 

(3)企業の研究開発に対する政府負担割合

 

f:id:kusunokiyama:20180908151537p:plain

 

 

(4)企業の研究開発に対する外国資金割合

 

f:id:kusunokiyama:20180908151602p:plain

 

 

これは、日本企業が自社内での技術開発を重視する「自前主義」の傾向が強い可能性を示唆している。

また、産業別にみると、各国で差があるものの、自動車やコンピュータ・電子製品等のICT 関連分野、医薬品などの割合が大きい(第 3- 2- 8図(5))。

 

(5)産業別の研究開発費

 

f:id:kusunokiyama:20180908151821p:plain

 

研究開発支出の担い手をみると、各国とも、一部の企業が大部分を担っている。

我が国は、研究開発費上位50社が全体の6割程度、上位100社が全体の7割程度を占めており、研究開発活動が一部の企業に集約されていることがうかがえる(第3-2-9図)。

 

第3−2−9図 企業の研究開発支出に占める上位企業の割合

各国とも、一部の企業が全体の研究開発の大部分を担っている

 

f:id:kusunokiyama:20180908152127p:plain

 

 

・研究開発活動が企業内での漸進的なものにとどまっている

 

我が国企業の研究開発活動の特徴をみると、企業内での研究開発が漸進的なものにとどまり、革新的な製品開発に慎重な可能性がある。

民間機関による企業アンケート調査によると、

 

  • 「既存の製品やソリューションを改良する漸進的イノベーション」と
  • 「新しく市場に対する破壊力を持った製品を投入する革新的イノベー ション」

 

のどちらのアプローチが当てはまるかを聴取したところ、漸進的なアプローチと回答した企業の割合は日本では7割超にのぼり、他の国と比べても相対的に高くなっている(第 3 - 2- 10図(1))。

 

第3−2−10図 日本企業の研究開発の進め方

研究開発活動が企業内での漸進的なものに止まっている

 

(1)革新的イノベーションよりも漸進的イノベーションを志向する企業の割合

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また、研究開発の進め方に関して、他企業や大学との技術協力やオープンソース技術の利活用ではなく、自社内での技術開発を重視する企業が多い(第 3- 2- 10図 (2))。 

 

(2)日本企業の研究開発の進め方

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さらに、自社内で事業化されなかった技術やアイデアについては、検討の継続や他の 組織での活用が行われることなく、そのまま消滅してしまうことが多い(第 3- 2- 10図 (3))。

これらの点を踏まえると、我が国の研究開発活動は、どちらかというと漸進的なものにとどまっており、大きな変革を主導したり、外部からのアイデアを受け入れる力が弱い可能性が示 唆される。

 

 

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 ・日本は研究開発における国際連携の度合いが低い

画期的なイノベーションを生み出すためには、多様な視点から物事をみたり考えたりすることが重要となるが、そうした点では、研究開発の国際連携は重要性を持っていると考えられる。

そこで、我が国の研究開発について、国際的な連携の動向を確認する。

既に前掲第 3- 2- 2図(3)でみたように、我が国の研究者数に占める海外への流出者や海外からの流入者の割合は、どちらも国際的にみて極めて低い。

こうしたことも背景にあり、全体の論文数に占める国際連携によって行われたものの割合をみると、日本は約14%と、諸外国と比べて非常に低い水準となっている(第 3- 2- 11図(1))。

 

第3−2−11図 研究開発における国際連携

日本は研究開発における国際連携の度合いが低い

(1)国際連携によって行われた研究論文の割合

 

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さらに、ICT関連分野の発明に関して、世界で上位5つの国・機関の特許庁(IP5)で特許認定された発明数に占める国際連携を伴うものの割合をみると、日本は最下位となっている(第 3- 2- 11図(2))。

 

(2)国際連携を伴う特許の割合

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以上のことから、我が国の研究開発における国際連携は、非常に限定的なものにとどまっていることがうかがえる。

 

  

2 所感 

 概説として、日本の企業、研究機関が閉鎖的である等、指摘されることがありますが、今回の調査結果はそれを裏付けるデータが提示されています。

政府の研究開発費の負担割合が小さいため、比較的、資金力等の企業体力に余裕がある大企業が、研究開発を主導しています。

国際連携によって行われた研究論文の割合が20%以下と非常に低く、また、国際連携を伴う特許の割合は、OECD各国の中でぶっちぎりの最下位です。

ただ、国際連携をすれば良いとの単純な結論ではないと思います。グラフを見ると、上位諸国は、いわゆる小国が多く、国際連携をしなければ、技術、資金等が充足できない部分もあるのではないかと思います。実際に、国際連携下位諸国は、米国、イタリア、ドイツ、フランス、中国、台湾、韓国、日本と、先進諸国、大国の顔ぶれが多いです。

こういう調査結果をいかに読みこなし、政策に反映するかは、意見が分かれるところでしょう。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。

イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題(中編) 年次経済財政白書を読んでみた。(No.13の2)

平成30年度年次経済財政報告ー「白書」:今、Society 5.0の経済へー

(平成30年8月3日)

 

は、面白いので、少しずつ読んでいきます。内容が盛りだくさんで読み応えがあります。

 

 

今回は、

 

第1章 景気回復の現状と課題

各節省略

  

第2章 人生100年時代の人材と働き方

各節省略 

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

 

第1節 第4次産業革命の社会実装

1 第4次産業革命の進展と経済構造への影響

2 集中化が進むプラットフォーム・ビジネスとデータ獲得競争

3 生産面・サービス供給面の改革:AI、IoTとロボティクスの普及

4 金融面の変化:FinTech/キャッシュレス化の進展

5 次世代モビリティ・システム、次世代ヘルスケアシステムの動き

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

1 企業レベルでみたイノベーションの現状とグローバル競争力

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題

3 イノベーションへの適合力:組織、人材投資、起業、ルール・制度面の課題

4 第4次産業革命の加速への挑戦

白書の注目点3:新たなイノベーションでの日本の強みと弱みとは

 

第3節 イノベーションの進展による労働分配率と生産性への影響

1 イノベーションの進展による労働分配率の変化

2 イノベーションの進展と生産性成長率

 

第4節 本章のまとめ:「Society 5.0」の経済へ 

 

 

のうちから、

 

第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題

 

について、グラフを中心に引用します。

 

  

 

 

第2節 イノベーションの進展と日本の競争力

 

2 イノベーションの基礎力:人的資本、知識、技術力、研究開発の課題(その2)

 

ここでは、「イノベーションの基礎力」として、研究を担う人的資本、論文数や特許件数などで表される知識の創出、第4次産業革命の核となるIoT、AI、ロボットなどの技術、研究開発の効率性について国際比較を行う。

 

(その2)

 

・ 日本のICT関連産業の割合やインターネット利用率は高い

ここでは、第4次産業革命を支えるインフラともいえるICT関連産業の付加価値やインターネットの利用率について確認する。

  ・ ICT(情報通信技術)

コンピュータや光学機器などのICT関連財は、情報通信業などをはじめとする様々な業種で活用されるため、ICT関連財を生産する業種とそれを活用する業種を合わせたベースで、付加価値がGDPに占める割合をみると、我が国は10%強となっており、アジアNIEs(台湾、シンガポール、韓国)や欧州の技術先進国(アイルランド、スイス)に次いで、高い割合となっ ている(第3-2-5図)。

 

第3−2−5図 ICT関連産業の付加価値がGDPに占める割合

日本のGDPの10%強をICT関連産業が占める 

 

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また、インターネットの利用者の割合をみると、日本は98%となっており、アイスランドに次いで世界第2位となっている(第3-2-6図)。

このように、第4次産業革命のインフラとなるICT産業やインターネットへのアクセスについては、日本は国際的にも十分な基盤を持っていると考えられる。

 

第3−2−6図 インターネット利用率

日本のインターネット利用率は、世界2位

 

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・日本は製造業におけるロボット化が進んでおり、それを活用するスキルも高い。

第4次産業革命の技術的イノベーションを進展させる技術として、ロボット化の度合いと、それを効果的に活用するための労働者のスキルを比較してみたい。

まず、製造業の付加価値額に対する産業用ロボット(ストック額)の比率をみると、我が国は、韓国に次いで世界第2位となっており、製造業におけるロボット化が進んでいることが分かる(第 3- 2- 7図(1))。

 

第3−2−7図 産業用ロボット集積度とICTタスク集積度

日本は製造業におけるロボット化が進んでおり、それを活用するスキルも高い

(1)製造業の付加価値に対する産業用ロボット(ストック額)の比率

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次に、労働者千人当たりのロボット数と、労働者のICT関連技術を有効活用するスキルを示すICTタスク集積度の相関関係について、国・地域ごとのプロットをみると、日本や韓国、ドイツ、アメリカなど製造業の活動が活発な国においては、双方の指標が高くなっており、ロボット化の進展とともに、それを有効活用するためのスキルも高くなっているという、補完性があることが分かる(第 3- 2- 7図(2))。

 

 

(2)製造業の付加価値に対する産業用ロボット(ストック額)の比率 

  

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2 所感 

 

ICT関連産業は、東および東南アジア、中東部ヨーロッパが、GDPに占める割合が高く、それぞれの国の基幹産業になりつつあることを知らせてくれます。

ところが、インターネット利用率を調べると、先進欧州諸国がならび、各国の国内中にインターネットを利用する人が多く、より多くあるいは、様々な情報取得を日常的にしていることが考えられます。日本は98%程度であり、一時期問題となった、情報ディバイドが改善されてきたのではないかと思われます。

経済産業省のこの白書には、ロボットの普及台数等の情報が繰り返し提示されますが、経済産業省は、ロボットの普及、及び、ロボット分野の発展を重視していると思われます。ロボットはセンサーおよび情報関連(自動化プログラム等)の集積体であるため、指標にしやすいと思われます。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。