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より良い世界貿易システムをつくる(IMF ブログより。クリスティーヌ・ラガルド)



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経済情報を見ようと思っていたら、面白いブログを見つけましたので、紹介します。

 

 

 より良い貿易システムをつくる

 

クリスティーヌ・ラガルド

 

2018年5月29日

 

カリフォルニアにて3D印刷した自転車のフレームを検査するエンジニアたち

 

カリフォルニアにて3D印刷した自転車のフレームを検査するエンジニアたち。サービス貿易が劇的に伸びており、テクノロジー利用が国家間の貿易のあり方を変えつつある(写真:Stephen Lam/Reuters/Newscom)

 

 

 

世界貿易に関する最近のニュースは、保護主義的な措置や外交面での緊張に焦点を当てる傾向にありました。こうした課題に伴って、世界中で経済成長と雇用を心配する声が上がりました。

 

しかし、今日の議論ではしばしば取り上げられていない点があります。それは、貿易の新時代が始まりつつあることです。この新たな時代では、データ流通が物理的な貿易よりも重要になりつつあります。

 

新たな時代

 

考えてみてください。1986 年から 2008 年にかけて、財とサービスの世界貿易額は、世界経済の成長速度と比べて、2 倍以上のスピードで伸びました。しかし、近年では、この比較的伝統的な種類の貿易の伸びは世界経済成長率を辛うじて上回ってきた程度です。

 

一方で、デジタルの流れが急加速してきました。シスコ(※シスコシステムズ(CSCO)と思われる。)によると、2005 年から 2016 年にかけて、国際的な帯域幅の使用は 2005 年から 2016 年に 90 倍に増えており、2023 年までにさらに 13 倍に増加することが予測されています。

 

これは単にビデオのストリーミングやスカイプ通話、そして SNS への投稿だけの問題ではないのです。データが別の流れを加速させる役割を果たしているという問題でもあるのです。とりわけデータは、エンジニアリングから通信、運輸にいたるまでのサービスの貿易可能性を高めています。

 

ですから、多くの点で、貿易の未来は、「データの未来」なのです。

 

政策立案を担う人々にとって、これは国々の間に新しい経済の橋を架ける上で、より良い世界貿易システムをつくる上で、これは大きなチャンスとなっています。

 

より良い貿易の土台となる 4 つの要素について、ここで取り上げさせてください。

 

1.サービス貿易の拡大

 

良い知らせは、サービス貿易が比較的速く拡大してきていることです。現在、サービス貿易は世界の輸出の 5 分の 1 を占めています。試算結果の中には、世界のサービス貿易の半分が既にデジタル技術によって牽引されているとするものもあります。

 

そうはいいながらも、サービス貿易は、貿易障壁がいまだに非常に高い分野でもあります。30%から 50%程度の関税に相当するのです。

 

こうした障壁を是正し、デジタル化を進めることで、サービスが世界貿易の主な推進力になるのではと私たちは考えています。誰が一番の恩恵を受けることになるのでしょうか。

 

• 先進国・地域。

なぜなら金融、法務やコンサルティングなどサービス業の多くの分野で世界的な競争力を持っているからです。

 

• コロンビアやガーナ、フィリピンなどの発展途上国

なぜなら、こうした国々は通信や企業向けサービスなど貿易可能なサービスの成長を促しているからです。

 

•小規模企業や個人

世界的な市場で専門技能を活かすために、デジタル・ツールを用いることができる何百万 もの小規模企業や個人。

 

 

しかし、これは始まりにすぎません。わたしは 21 世紀の『国富論』をサービス貿易の上に成り立たせることができるだろうと考えています。

 

 

2.生産性の向上

 

私たちは、この目標を、貿易の生産性を高めることで達成できるでしょう。どのような方法があるでしょうか。「物理的」なものが中心である貿易の流れから、よりデータに牽引されたものが中心である貿易の流れへと、貿易の重心のさらなる移行を促進することが、その答えとなります。

 

例えば、機械化を進めることで、企業は事業の一部を国内に戻すことができるようになっています。事実、過去 20 年間に見られたアウトソースや国外への事業移転が一部、逆戻りしているのです。

 

これに伴って、多くの先進国・地域で、製造業の若返りが促進される可能性があり、より国内に根差した工場と、賃金がさらに高い雇用が期待できるようになるかもしれません。

 

また、3D 印刷によって、企業は生産を顧客により近いところで行えるようになる可能性があります。企業にとっては、迅速に試作品をつくり、カスタマイズを行える利点があります。例えば、ある大手靴ブランドは、目抜き通りにかまえたお店でカスタムメイドの靴底を 3D 印刷していますが、そうすることで大衆市場向けに靴のオーダーメイドを展開しているのです。

 

こうしたトレンドが継続すれば、サプライチェーンは短くなり、生産性を高め、炭素集約度(炭素集約度?低炭素化への移行のこと?)を低下させるかもしれません。

 

一方で、デジタル化に伴い、世界貿易における競争も激化します。結果、新たな技術や効率性の高い商慣行に投資を強化するように企業は促されます。

 

新しく IMF が発表した分析では、競争が激しくなると、国境を越えた技術の伝播が加速することが示されています。また、イノベーション自体のペースも速まるのです。

 

この結果、企業や消費者にとっての価格が下がります。消費者のうち、最も貧しい 10%に属する人々は、購買力の 3 分の 2 近くを貿易から得ていると試算されています。

 

3.包摂性を高める

 

こうした利点は、国々の間に経済の橋を架けるメリットがどれほど大きいかを物語っています。しかし、あまりにも多くの人々がこうした橋の陰で生き続けてきたのです。

 

貿易におけるデジタル革命は、独自の課題をもたらし、競争のための準備が整っていない労働者にさらなるプレッシャーをかけることになります。

 

ですから、包摂性を高める必要があるのです。職業訓練や社会的なセーフティネットを拡大する利点を考えてみてください。こうした施策によって、労働者は能力を高め、より質の高い雇用へと移行することが可能になります。

 

例えば、カナダやスウェーデンの経験からは、OJT による職業訓練が教室での学習よりも効果が高いとわかっています。

 

こうした分野に限らず、国々が貿易の新時代に向けて備えられるように IMF は支援を行なっています。

 

世界レベルで私たちは為替相場を分析し、世界経済の不均衡をモニタリングしています。

国レベルでは、私たちは 189 か国の加盟国すべてと、貿易面や投資面での障壁撤廃を支援するために、協力をしています。民間部門が、生き生きと活動して雇用を生み出せる、より開かれた経済を奨励しているのです。

つまり、私たちは、誰もが貿易の恩恵を享受できるように貿易を改善するためには、その生産性を高め、サービス貿易にさらに基づくものにし、その包摂度を高める必要があると、考えています。

 

こうした目標を達成するためには、貿易を国際的にさらに協調的なものにするべきです。

 

4.国際協力の強化

 

過去 70 年間にわたって、多国間貿易制度をつくるために国々は力を合わせてきました。そして、この制度のおかげで、何億人もの人々が貧困を脱することができたのです。あらゆる国々において、所得が増え、生活水準が向上してきました。

 

しかし、この制度は、貿易の新時代に適応するのに合わせて、改善が必要です。

 

例えば、多くの政府が現在、WTO ルールが真正面から対象としていない大きな問題に苦慮しています。こうした問題は例えば、国家による様々な補助金やデータ流通に対する規制、知的財産権の保護の問題です。

 

こうした問題に対処するためには、貿易に関して「プルリ合意」を行うことも可能です。これはつまり、同様の考え方を持つ複数の有志国が、 WTO の枠組みの中で取り組むことに同意し、合意形成を行うことです。また、e コマースやデジタルサービスの面で新たな WTO 協定を交渉する余地も存在します。

 

こうした問題に関して言えば、TPP11 とも呼ばれる、新たな環太平洋パートナーシップ協定を励みとして受け止めることもできるでしょう。広域貿易協定の中で初めて、TPP11 諸国は、サービス提供者や投資家を対象に国境を越えた情報の自由な流通を保証することになります。

 

今こそ、ルールが尊重され、国々が協力関係の中で力を合わせ、公平性に向けて誰もが尽力する多国間主義的な環境における貿易改革をさらに前へと進めるべきです。

 

新たな経済の橋を架けることによって、新たな貿易の時代を形作ることによって、私たちは世界中のコミュニティがより平和で、さらに繁栄できるように促進していけると私は信じています。

 

 

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所感

 

世界貿易の発展に対しての、視点、意見ですが、データ通信という点から見た興味深い記事でした。

管理人が、日々接している、近視眼的、即日的?な見方、記事、コメントを超えて、より長く、より広い観点からの、世界貿易に対しての捉え方を説明した記事でした。

 

1.サービス貿易の拡大

2.生産性の向上

3.包摂性を高める

4.国際協力の強化

 

 

一見通読したところでは、

データ通信量が増えていることは感じていましたが、質の変化も現れてきています。以前は、データ通信は音声通話でしたし、それから、テレックス、ファックス。現在は、2次元データどころか、3次元データも、簡単に、無料で送信可能です。

 

デジタル時代になっても、実物の運搬はなくならないと思っていましたが、3Dプリンタが普及すれば、実物の運搬に少なからず影響を与えます。これからは、運輸は減るどころか増える傾向であると考えて、いろいろ予想していましたが、そうではないことも考慮する必要が出てきました。ただの固体は、3Dプリンタで十分な時代が来そうです。

 

また、TPP11(環太平洋パートナーシップ協定)について、直接的、至近的な点で、どちらの国のどの分野が有利、不利などとしか捉えていませんでしたが、

 

「広域貿易協定の中で初めて、TPP11 諸国はサー ビス提供者や投資家を対象に国境を越えた情報の自由な流通を保証することになります。」

 

という点が盛り込まれていることを知ったという点で、良い理解を得ました。

 

よく読んで、更に、予測を続けてみます。

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。





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