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数値に弱いサラリーマンの少額株式投資

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テクノロジーの発展は、仕事、労働に何をもたらすのか? 未来は明るいのか?暗いのか? (IMF のブログより)



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IMF国際通貨基金)のHPを読んでいると面白い記事があったので、転載します。

 

 

テクノロジーと仕事の未来

 

エイドリアン・ペラルタ

アグスティン・ロイトマン

 

2018年5月1日

 

 

写真1 テクノロジーは私たちの働き方に影響を及ぼす。

写真1 テクノロジーは私たちの働き方に影響を及ぼす(写真:BSIP/Newscom)

 

 

新しいテクノロジーが自らの仕事にもたらす影響について多くの人々が不安を感じているが、これは新しいことではない。事実、これは少なくとも産業革命が始まった当時のラッダイト運動まで、さかのぼることができる。同じことは、大恐慌の間にも再び見られたし、1960 年代に生産性が飛躍した期間後にも繰り返された。そして、1980 年代の IT 革命初期にも同じ状態が見られた。

 

政府はどのような支援を行えるだろうか。人々の能力に投資を行うことが、その答えである。

 

劇的な変化

 

過去、技術の進歩は大部分の人々の所得向上に貢献してきた。しかし、これに伴って労働者や企業、産業セクターや経済全体に起こった変化が多くの人々にとって困難であったことを私たちは忘れてはならない。

 

最新の技術革新がとりわけ労働力にもたらす影響が過去のものよりも大きくなるだろうと、状況を見守る多くの人々が考えている。

こうした人々は、過去数十年間に実質賃金が伸び悩み、国民所得に占める労働者所得の割合が低下してきたことに言及している。

人工知能 (AI)や機械化、ロボット工学などにおける新たな技術進歩は、さらに劇的なものになるかもしれない。これは、テクノロジーには人間が持つ幅広い技能を簡単に代替できるものがあるだろうと想定されているためである。

 

 

グラフ1  テクノロジーのスピード

時代が下るにつれて、技術が受容されるまでの時間差は縮んでいる。

 

テクノロジーのスピード 時代が下るにつれて、技術が受容されるまでの時間差は縮んでいる。

 出所:Comin and Hobjin(2010)

 

 

テクノロジーが受容されるまでの期間(年)の例

年代 技術名称 技術の発明年代 技術受容までの時間差(年)
18世紀  蒸気機関  1790頃  110 
19世紀前 鉄道(旅客列車)  1820頃  90 
19世紀前  鉄道(貨物列車)  1820頃  70 
19世紀中 電報  1830頃  40 
19世紀後 電話  1870頃  50 
19世紀後  電気  1880頃  60 
19世紀後 車  1880頃  40 
19世紀後  トラック  1880頃  30 
20世紀前  飛行機(貨物)  1900頃  40 
20世紀前  飛行機(乗客)  1900頃  30 
20世紀中  酸素高炉  1950頃  20 
20世紀後  パソコン  1970頃  10 
20世紀後  携帯電話  1970頃  20
20世紀後  MRI  1980頃 
20世紀後  インターネット  1980頃 10 
       

 

 

政策設計によって改善

 

まず、最新の技術革新について、また、こうした技術革新がもたらしうる影響について、理解する必要がある。労働力のすべてが代替可能ではない。そして、人工知能によって仕事が時代遅れなものになるよりも、仕事のあり方が大きく変わることの方が多いかもしれない。

そして、技術の進歩は生産性を高め、ゆくゆくは雇用を創出し、所得や生活水準の向上を可能にする。事実、私たちの研究は、賃金の動きが現在鈍いことが、生産性上昇率の低さと関係していると示している。

しかし、国々は技術革新がもたらすメリットを駆使し、賃金や格差に生じる歓迎しがたい影響に対処するために、政策を必要とする。

 

それでは、国々は何をすべきか。

 

第一に、労働の再配置を円滑にし、労働力が空費される時間を短くする政策を取る必要がある。

例えば、労働の再配置は、より充実しているが一時的な失業保険によって、より簡単になる可能性がある。そして、社会給付の持ち運びのしやすさを改善する必要があるかもしれない。

デンマークにはしっかりした労働市場制度があるが、柔軟な雇用・解雇制度に併せて、広範かつ積極的な労働市場政策が取られ、比較的充実したセーフティネットが設けられている。

このシステムは、労働供給と需要のマッチングに概ね成功しており、国際比較においてもデンマークの失業率は低い。

 

しかし、これだけでは、変化のメリットを享受する準備が相対的に整っていない人々の助けにはならないかもしれない。

人々は機会を提供する政策を必要としている。人的資本の強化が鍵だ。これは、教育への公共支出の効果性をさらに高め、教育が市場の需要に応えるようにし、生涯学習の機会を提供することを意味するかもしれない。

例えば、シンガポールはあらゆる成人が職業人生のどの段階においてもトレー ニングを受けられるように給付金を無条件で提供している。

 

 

人に投資する

教育支出の強化は、熟練度の低い労働者にプラスに働く

(ベースラインと比べた%変化) 

出所:IMF職員による試算

 

人に投資する。教育支出の強化は、熟練度の低い労働者にプラスにはたらく。

 

 

税制優遇措置を通じた再分配が、技術進歩から得られる利益を行き渡らせる別の方法かもしれない。

一部の国々・地域は、技術進歩の利益をより公正に分配するために、再分配のために財政余力を用いてきた。

例えば、カナダでは、中産階級を強化するために中所得層の税率を下げた。より最近では、対象拡大など所得税控除をさらに充実させた。再分配は各国の社会契約の一部だが、IMF の調査は格差に対処することが経済成長にプラスに働く可能性があり、したがって、国の経済にとって重要でありうることを示している。

 

しかし、再分配は効率性の代償を伴う。そうであっても、もし政府が政策を適切な形で設計すれば、どの所得層も利益を得られる。

 

では、結論は何だろうか。

技術の進歩は、経済的、社会的に素晴らしい機会を提示している。しかし、こうした進歩は、すべての人々に利益をもたらせるように、適切な政策による支えを必要とする。

 

このブログ記事はヘルゲ・バルガー、ロマン・デュバルとヴォイジェフ・マリシャフスキが中心となってまとめたテクノロジーと仕事の未来に関する G20 のペーパーに基づいている。

 

 

 

 

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所感

 

面白いブログでした。

生涯に渡って、教育に出費し、スキルアップや、視座の転換や、他分野との共同は、重要なことだと思います。 従来から、機会をつくっては、学びをより深めていました。

また、引用したブログでは触れていませんが、教育は、高スキル者にも大きな効果があることも、上記のグラフは示しています。低スキル者の効果が24%、高スキル者への効果11%程度です。

詳しい定義がはっきりしないのですが、すでに高いスキルを持っている労働者を11%もスキルアップするというのは、冷静に考えてみると、非常に大きな効果を示していると思います。

技術革新と、労働については、さらに、調べて、考えてみます。

 

このブログとは、直接関係ありませんが、学んだことを自分自身の身につけるには、長い期間の反復、復習と、自分で理解するための、「一旦、頭(心?)の中に沈めては、温め直すことを繰り返す」とでもいう期間が必要だと感じていました。

 

また、日本政府は、将来的な労働力不足について、懸念を抱いていますが、技術革新の効果で、労働力の不足を解決できると思っています。。一方、年金問題は、支給開始年齢を無理やりにでも遅らせて、かつ、増税して乗り切ると思います。

 

労働力不足については、1970〜1980年代頃にコンピューターが発展し始めた頃、システムエンジニアが、最大、6000万人も不足するとの見解を発表した調査機関もありましたが、結局、ソフト、ハードの効率化が進み、そのような桁違いの労働力不足は起こりませんでした。 (教育機関など、その分野に従事する人が増える機会があった効果もあるとは思いますが、桁違いの推定不足は、何かの前提が、全く誤っていたことが原因と考えます)

 

推論を始める時に、ある考え方、起点を、現在の状況に固定してしまうと、的外れな結論に至ることがあります。上記のシステムエンジニアの不足問題は、そのような場合だと思います。

 

 

 

 最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。