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数値に弱いサラリーマンの少額株式投資

米国株式、投資信託、日々の生活などを学んでいきたいです。






IMF Blog 「世界経済の成長」  モーリス・オブストフェルド氏記



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1 世界経済の成長

 

世界経済の成長は続くのでしょうか。いつまで、成長率は、地域・国家は?

 

現在、米中間の貿易摩擦の結果、貿易戦争が始まる恐れが強くなっています。

しかし、米中間を発端とするリセッションがあったとしても、長期的には世界経済は成長していくと思っています。遠くないうちに、米国が経済第1位の座を、中国、インドに譲る時がくるかもしれません。

一方、日本は、現在の第3位の座から緩やかに落ちていくと思います。経済力の弱体化が、長期的には、各国通貨に対する円安傾向になっていき、1米ドルが150円、200円になる時がくるかもしれません。その時のために、米ドル資産を少しずつ保有しておくように準備していくところです。

 

管理人は、今はやりの「億り人」を、直接的に目指すのではなく、資産の分散、増大を目指していきます。米ドルの他にも、豪ドル、中国元等にも分散していく戦略もありかもしれません。

直近は、米国の好景気に乗っかる形で、米国株式投資を続けます。並行してその他の国々も、ちょこちょこ調べていきます。

 

 

さて、

IMF blog を紹介します。

 

1.世界経済の成長

 (モーリス・オブストフェルド)

  2018年7月16日

 

力強い成長が続くが、成長ペースがばらつき、脆弱性が高まり、脅威に晒されている。 

 

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短期的には、貿易摩擦の激化が世界経済の成長にとって最大の脅威(写真:wildpixel/Getty Images by iStock)

 

1.世界経済の行方

 

国際貿易をめぐる緊張が高まる中、約 2 年前に始まった世界経済の広範にわたる成長は踊り場に差し掛かり、より大きなばらつきを見せるようになっている。私たちは、今も変わらず、世界経済の成長率が、今年と来年ともに約 3.9%にとどまるだろうと予測しているが、短期的に見ても、実際の結果がこれらの予測値を下回るリスクが高まったと判断している

 

先進国・地域では、経済は概ね力強く成長しているが、ユーロ圏や日本、イギリスなど多くの国々で 成長が鈍化している。

対照的に、アメリカでは、潜在成長率を上回るペースで経済が成長を続け、雇用創出も堅調である。これを牽引している主な要因は、最近の減税と政府支出の増加である。

しかし、アメリカにおいてすら、長きにわたる景気回復局面の自然な流れに沿って、一時的な財政刺激策の効果が消えるにつれて、経済成長がこれからの数年間で減速していくことが予測されている。

先進国・地域 については、私たちは 2018 年の経済成長率を 2.4%と予測しており、これは 4 月の「世界経済見通し」 の予測値と比べると 0.1%ポイントの下方修正である。2019 年については、こうした国々の成長率予測 は 2.2%のままで変更はない。

 

 

新興市場国と発展途上国に関しては、私たちは、今もこうした国々全体の成長率を、2018 年については 4.9%、2019 年については 5.1%と予測している。しかし、こうした全体の合計値だけを見ていると、 個々の国々の評価に様々な変更が加えられたことが見えなくなってしまう。

 

中国経済はこれまでの予測通りのペースで成長し続ける。

ラテンアメリカの主要経済国とヨーロッパ やアジアの新興市場国については、今、4 月の予測よりも低い成長率を見込んでいる。供給の混乱や 地政学的な緊張が石油価格上昇に貢献したが、産油国である新興市場国を利する結果となった。例えば、ロシアや中東の産油国である。一方で、インドのような石油輸入国が痛手を被った。新興市場国全体で見ると、成長率予測の上方修正と下方修正が概ね相殺し合った格好になった。

 

今後数年間、サブサハラアフリカ全体の経済は、人口増加を上回るペースで成長するだろう。その結果、多くの国々で 1 人当たりの所得が向上することになる。

しかし、一次産品価格にある程度の回復が見られるにもかかわらず、成長率は一次産品価格が高騰していた 2000 年代の水準を下回っている。

国内の不和(紛争?)や気象に関連したショックなど、アフリカでマイナスの事象が進行することで、とりわけ、ヨーロ ッパに向けて移民を流出させるプレッシャーが高まる可能性がある。

 

2.米国連邦準備制度の政策と貿易摩擦

 

これまで通り、米国連邦準備制度の政策が、グローバルな金融の変化に中心的な役割を果たす。

アメ リカでは雇用が堅調であり、物価上昇傾向が底堅いことで、今後 2年間、連邦準備制度は着実に利上げを継続する方向に向かっており、他の先進国・地域よりも金融政策を引き締めていくことになり、ドルの価値が高まるだろう。

4 月以降、既にドル高が広く進んできており、新興市場国やフロンティア経済国が置かれた金融環境はある程度逼迫してきている。しかし、こうした金融環境は、こうした引き締まりを受けても、歴史的な文脈では、比較的無害であり続けている。

これまでのところ、市場では借り手の間で多様化が進んでおり、資本収支圧力は政治的な不確実性や、マクロ経済的なアンバランスなど、弱点が明確な国に対して最も大きくなっている。しかし、連邦準備制度が現在の予測よりも速いペースで 金融引き締めを行うと、さらに多くの国々が大きな圧力を感じるようになる可能性がある。

 

しかし、世界経済の成長にとって、短期的に最も大きな脅威となるのは、現在の貿易摩擦が激化するリスクである。

貿易摩擦が激化すると、センチメントや資産価格、投資に負の影響が生じる。

アメリカの需要の伸びが比較的大きいことで、世界の経常収支の不均衡は拡大することになる。その結果、摩擦が悪化するかもしれない。

アメリカは幅広い層の国々に影響を与える貿易措置に手を付けており、中国やEUNAFTA のパートナー国、日本などの国々からの報復措置に直面したり、報復措置が取られるリスクにさらされている。

私たちの計算モデルからは、現在恐れられている貿易政策が実際に実行され、その結果企業のセンチメントが悪化した場合、世界の GDP は 2020 年までに現在の予測値を 0.5%下 回る可能性がある。

このように貿易紛争が広範囲に及ぶようになった場合、アメリカには世界的な報復措置が集中し、世界市場でアメリカからの輸出に関税がかけられる可能性が比較的高くなるため、アメリカが特に脆弱な立場に置かれている。

 

 

3.政治的な不確実性と市場の油断

 

4 月の「世界経済見通し」の評価と比べると、他のリスクも顕著になってきている。

移民政策や財政ガバナンス、法の支配に関連した規範、ユーロ圏の制度設計に関して EU が根本的な課題に直面しているヨーロッパでは、政治的な不確実性が高まっている。

イギリスによる EU 脱退の条件もまだ定まっていない。

今後数か月に見込まれるラテンアメリカでの政治的な移行も、不確実性を高めている。最後に、地政学的な脅威の中には、緩和しているものもあるように見えるかもしれないが、多くの場合、脅威を生み出す根本要因は変わらず力を働かせている。

 

金融市場はこうした不確実性に対し、概ね油断しているように見える。

多くの国で資産は高く評価されており、スプレッドは縮小している。同時に、公的債務や民間債務が高い水準にあることで、広範に脆弱性が生まれている。資産価値が高まっていることに疑いの余地はないが、この要因となっているのは緩和的な金融環境だけでなく、世界の経済成長がまだ満足のいくものとして概ね予測されているからだ。

したがって、経済成長率と企業の収益性が失速すると、突然の価格調整が起こる可能性がある。

先進国・地域と多くの一次産品輸出国のトレンド成長率が低下すると予測されている中で、経済成長を中期的に支えていくためには、政策担当者が改革を通じて潜在成長率と耐性を高めるために、今、行動を起こすことが必要である。その一方で、財政バッファーを再構築すべきであり、また、インフレ期待がターゲットに合わせて安定するように金融政策を慎重に導いてく必要もある。

 

 

4.経済的な公平性と国際協力

 

また、各国政府は、市民の間の公平性にさらなる注意を払い、最も脆弱な人々を守るべきである。

貿易面を含めて、政治的な不満の拡大が、現在の多くの政治リスクを生み出す要因となっているが、いくつもの国々で、包摂的ではない経済成長と構造変化が起こってきたという背景に、こうした不満の根本的な原因があり、2007 年から 2009 年の金融危機とその後に続いた困難によって、こうした不満は高まってきた。

公平性と経済成長に配慮した政策を通じて根本的なトレンドに対処することは急務であり、同時に、次の不況と戦えるように、マクロ経済的なツールを必ず備えておく必要がある。そうしなければ、政治的な未来は暗くなる一方だろう。

 

こうした課題に立ち向かう上で、国々は内向きの考え方に抗(あらが)い、共通の利害がある一連の問題にとって多国間協力が必須であることを覚えておくべきである。

各国独自の行動だけでは不十分である共通の懸念事項は、多国間貿易制度の強化や行き過ぎた世界の不均衡の解消、金融安定性政策、国際課税政策、サイバー空間などでのテロ行為、病害対策や地球温暖化が例として挙げられる。

汚職など腐敗の撲滅にも本当に国際的な協力が必要である。腐敗は本当に多くの国々で政府に対する信頼を損なっている。

最後に、移民の国際移動を促す圧力が何度も急に高まっているが、こうした圧力の高まりによって政治的な安定性が損なわれることがわかってきた。これは、国際安全保障を改善し、持続可能な成長目標を支え、気候変動とその影響に抵抗するために協調的な措置を取ることなくして、 避けることは不可能である。

 

最新の各国の経済成長予測

(2018年7月「世界経済見通し(WEO)改定見通し)

 

 

大くくり   圏・地域のまとめなど 個別国家 2017年 2018年予測 2019年予測 人口
世界GDP     3.7 3.9 3.9   
先進国・地域     2.4  2.4 2.2  
  米国   2.3 2.9 2.7
  ユーロ圏    2.4 2.2 1.9  
    独  2.5  2.2 2.1  
    2.3 1.8 1.7  
    1.5 1.2 1.0  
    スペイン 3.1  2.8 2.2  
  日本    1.7 1.0 0.9  
    1.7 1.4 1.5   
  カナダ   3.0 2.1 2.0   
  他の先進国・地域    2.7  2.8  2.7   
新興市場国と発展途上国      4.7  4.9 5.1   
   独立国家共同体(CIS)   2.1  2.3  2.2  
    ロシア 1.5 1.7 1.5  
    ロシア以外 3.6  3.6  3.7  
  アジアの新興市場国と発展途上国   6.5  6.5  6.5   
    6.9  6.6 6.4 
    6.7  7.3  7.5 
    アセアン原加盟5ヵ国  5.3  5.3  5.3  
  欧州の新興市場国と発展途上国   5.9  4.3  3.6   
  ラテンアメリカ・カリブ諸国   1.3  1.6  2.6  
    ブラジル 1.0  1.8 2.5   
    メキシコ 2.0 2.3 2.7  
  中東、北アフリカアフガニスタンパキスタン   2.2 3.5  3.9   
    サウジアラビア ▲0.9 1.9  1.9   
  サブサハラアフリカ   2.8 3.4  3.8   
    ナイジェリア 0.8  2.1  2.3   
    南アフリカ 1.3  1.5 1.7  
  低所得途上国   4.7  5.0 5.3   

 

 

作者紹介

 

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2 所感

米国発の貿易戦争が迫っていますが、現在のところ、米国経済はまだ安定しています。米中の貿易摩擦により、中国経済には打撃となっているようですが、他国への波及は、まだ、少なそうです。オブストフェルド氏は、世界経済が一見安定しているように見える一方で、脆弱性をはらんでいることを指摘しています。

また、各国政府に、公平性に留意しながらも、弱者に配慮する必要を説いており、経済的な不均衡が、政治リスクに繋がることを指摘し、各国政府に内向きになることに抗い、国際的な協力により、各課題を解決していくことを重要な点としています。

 

管理人としては、景気の後退は望みませんが、9年にも及ぶ、米国の景気の拡大の終着点が近いことも感じています。ただ、何がきっかけで、いつ、どのように発生するかを予測することは困難です(フェイスブックショックは特定銘柄に波及しましたが、全体を巻き込むことはありませんでした)。

 

リセッションが起きることを予想して、市場から資金を引き上げ、キャッシュポジションを増やしたりすることをせずに、このまま、市場に居続けるつもりです。株価の底を見極めることは、非常に高い理解と知性が必要だと思いますが、管理人には、その才覚、知識がないため、インデックス投資の王道である、つみたてをひたすら続けていく投資方法を実践するつもりです。

管理人は、景気後退、円高の悪影響を受けやすい職業に従事しているため、不景気がくると失業しないとも限りません。その場合は、残念ですが、市場から退出します。

 

最後に、投資する市場は、成長する市場であるようにするつもりです。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。





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